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錠剤による飲料水の処理 ~ 寄生虫は死ぬまで数時間!



2019年9月17日

錠剤による飲料水の処理

先日、登山やハイキングの際の飲料水の処理について投稿して幾つか質問を頂きました。
個別には回答させて頂きましたが、他の皆様にも興味があると思いましたので追加の投稿をする事にしました。

アメリカで一番普及している方法は、フィルターで水を越して、バクテリアや寄生虫を取り除いてしまうという物です。ウイルスに関してはフィルターよりも小さい場合が殆どで、フィルターで取り除く事は難しくなっています。
ポンプ式のフィルター

実際は多くの人は、ウイルスに対する対策をしていないと思いますが、現状では問題になる事は少ないと言えそうです。

しかし、短期のハイキングや登山ではフィルターはガサバるし使った後の手入れも面倒なので、錠剤による殺菌(滅菌)はどうなのという質問を多く頂きました。

錠剤は効果が出るまで時間がかかる!

フィルター式の一番の利点はフィルターした水は直ぐに飲むことができます。
一方で錠剤は効果が出る(バクテリアやウイルスが死ぬ)までに少し時間がかかります。

  • ウイルスやバクテリアで数分から30分程度
  • 寄生虫は数時間(私が使っている物は4時間程度)
かかるとされています。私たちが薬を飲んでから効果が出るまで少し時間差があるのと同じです。
そうすると、水を汲んで錠剤を入れて暫く時間をおかないと飲むことができません。

さらに、寄生虫が死ぬまでは4時間程度かかるので、そうなると行動中に汲んだ水の一部は結構な時間飲めない事になります。ウイルスの影響は少ないといえますが、寄生虫が水の中にいる可能性は否定できませんのでこの4時間という時間をどう考えるかになります。

このように、錠剤の場合、味に影響が出る以外にもちょっと心配事が残ります。

フィルターに変わる方法は?

そう考えると、紫外線方式を併用する意義はありそうです。
紫外線方式の機器

取った水を紫外線処理すれば一応直ぐに水を飲むことができます。フィルターよりは小型で日帰りの山行でも使いやすく、使った後の手入れも簡単です。
この器具の効果には賛否両論ありますが、一定の効果はあると考えれば、錠剤と併用すれば安心ですし、よい組み合わせではないかと個人的には考えています。

寄生虫対策はできるだけした方が無難です!

寄生虫対策はできるだけ考えた方が安全です。恐らく、体に対する問題も寄生虫は結構な報告があります。そう考えると、少し面倒でも一番安心できるのはフィルター式で濾した水が一番安心だといえます。

フィルターを使わない場合でもなるべく大きな浮遊物などは越して、錠剤だけに頼らずに、紫外線などを使ってこすとか、水筒に内蔵できるフィルターを通して飲むとか工夫する事が行動中の水採取を前提にした場合は必要かと覆います。

実際は全ての水を前の日に寝る前に取っておいて錠剤処理をするか、フィルターを使うかで実際に必要な重量を考えると大差はないといえます。
フィルターを持って歩いていれば、水を行動中にとれることが分かっている場合は持って歩く水の量を減らすこともできます。一方でフィルターを持たない場合は、行動中に持って歩く水の量が増えるという事で、全体としての荷物の重さは余り変わらないといえます。

そう考えると、水の処理は本当に好みの問題ではないかと私自身は考えています!

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