2019年9月10日
登山・ハイキングの緊急時の連絡手段は?
登山・ハイキングをしていると想定外の事に直面する事があります。予期しないケガや事故はあなたの身にも起きる可能性があります。
そんな時に、携帯電話を使って連絡を取れれば何とかなる事もありますが、登山やハイキング中のケガや事故の場合現場が携帯電話の圏外という事もありえます。
そう考えると、非常時の連絡手段を考えておくと万が一の時に最悪の事態を避ける事ができます。
アマチュア無線の有効性
このブログでも何回か紹介していますが、アマチュア無線では、APRS(Automatic Packet Responding System)というネットワークが世界的に作られています。
この仕組みを利用して、テキストメッセージや位置情報をアマチュア無線を利用して発信できます。
比較的街に近い近郊のハイキングなどでは有効です。
日本でもこの仕組みを利用可能ですが、私の場合、日本ではこのAPRSを試した事がありませんので、どの程度有効であるかは、よくわかりません。
ここでは、アメリカの例を参考に挙げて見ます。
最近PCT(Paciffic Crest Trail)という長大なカリフォルニアのトレールの一部を歩いてきました。(Cottonwood Pass TrailからPCTに合流して、Rock Creekまで)
この区間は、Cottonwood Passからの高台に出ると、APRSからのデータをじゅしんすることは出来ましたが、私が送った位置情報のデータは中継局には認識されなかったようです。
これは、私が携行した、トランシーバーの出力(5W)と内蔵のアンテナでは中継局を介して位置情報を送るには充分ではなかったという事になります。
カリフォルニア州には、このPCTの他にも有名なJohn Muir Trailもあって、その多くの場所が携帯電話の通話圏外になっています。
今回の結果を踏まえると、APRSの利用では非常時の対応には不十分という事になりそうです。当初は見通しの良い場所ならば中継局との通信が出来ると予想していたのですが、実際に中継局と通信が出来る場所は結構限られてくると考えられます。
In-Reach
ガーミンから売られているIn-Reachというデバイスが恐らく山岳地帯での通信手段としては一番良いと言えそうです。
今回も、PCTで会う人の殆どはこのデバイスを持っており、ハイキングの許可を発行してもらう時にもこのデバイスを持っているかを聞かれました。
このデバイスも、以前ブログで紹介していますが信頼性は高いといえます。
これは、衛星回線を介して通信を行うので基本的に空が見えていれば利用可能です。
利用には費用が掛かります。
年間契約をする場合、安いプランは1カ月約12ドル、利用時のみの契約で月約15ドルから利用できます。
また、非常時の共助の費用をカバーするプランにも加入できて、一番安いプランでは、5万ドルまでの費用をカバーする物で年間約18ドルから利用できます。
GPSの地図はスマートフォンで見られます!
Garmin Exploreというアプリを入れると携帯で、地図上にGPSの情報を見る事ができます。
最近では、登山やハイキングにスマホを携行するので、わざわざディスプレイ付きのモデルを購入しなくても良いと思います。
少し値は張りますが、緊急時の連絡手段が確保できると考えると、山の奥深くに行く人には十分に価値のある一品と言えます。
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