2019年9月9日
高山病の影響を見る!
高山病の影響は、少なくても私の場合標高3000mで現れます。しかし、標高3000mでは、殆どの場合明確な自覚症状は殆ど何もありません。
高山病の症状は、心拍数や、SPO2値(酸素飽和度)に明確に表れています。
標高約3000mでのデータ
標高3000mのデータを見ると
今回は、標高3000mの地点で一晩過ごした際のデータを取ってきました。場所は、Cottonwood Pass Trail Headという場所です。Mt. Whitneyに西側から登る際に良く入山口に選ばれるルートです。
この日は車で、標高3000mのこの場所まで車で行ってそのまま睡眠をとりました。途中でパルスオキシメータのバッテリーが切れてしまったため途中でデータが切れてしまいましたがデータの傾向はわかります。
まずは、心拍数ですが、私の安静時の心拍数は普段の家では毎分60回以下です。しかし、この標高では、当初は100回を超えています。その後睡眠に入ると心拍数は少なくなって
毎分60回に近づいていますが、毎分60回までは落ちていません。
一方で、SPO2値は80%から90%の間を激しく変動しています。高度順化していない状態では、SPO2値の値は安定しないで、呼吸の状態によって変わるような状態になるようです。
睡眠時は、呼吸数も減るので、SPO2値も若干低めになっています。
このデータからは、前日に標高の高い場所に滞在するとその標高に慣れやすいという話もよく聞きますが明確な効果は明らかではありません。
普段のデータは?
家でのSPO2値と心拍数
心拍数は、毎分60回前後で落ち着いていますし、SPO2値の方は概ね95%以上で安定しています。2つのデータを見れば一目同然で高所の影響が出ている事が分かります。
昨年のTrail Campでのデータ
Trail Camp (標高約3600m)
これは、昨年Mt. Whitneyに行った際に、Trail Campで取ったデータです。心拍数のトレンドは標高3000mのデータに似ていて睡眠中は毎分60回近くまで下がっていますが、SPO2値は標高3000mよりさらに低くなって、標高3000mよりは、約2~3%は低くなっていて、睡眠中は70%強まで下がっています。この標高では明らかに自覚症状は出ていて、軽い頭痛がある事があります。
このデータを見てわかる事は?
このデータからわかる事は、データ上は高山病の症状が出ているのは明らかですが、自覚症状は標高3000m程度では普通は現れない事が殆どです。
この場合の問題は、自覚症状が無いので普段の標高の低い山を歩く感覚で行動しがちという事です。一方で心拍数は安静時でも毎分100回位になっている場合が多く、少し歩いただけでも、普段軽く走る時に近い心拍数になります。
つまり、同じようなペースで歩いていても運動強度は強くなっています。オーバーペースという事です。これに気づかないで行動をつづけるとバテる原因になるというわけです。
これが、心拍数を見ながらペースを調整すると良いと考えられる理由です。
コメント
コメントを投稿