一応持っています!
このところバックカントリースキー用具について書いているのでおまけです。
雪崩ビーコン
これは新兵器と言うか、今回新規に導入した物ではありませんが、一応いつもバックカントリースキーに持参しています。簡単に言えば、通常は常時電波を発信していて、万が一雪崩に埋没してしまった場合、仲間がビーコンを捜索モードにして発信している電波をたよりに、埋没地点を特定するのに使います。もちろん、これ自身も切り替えると捜索モードになります。
少し前は、アナログ式のビーコンが普通でした。これは、きちんと訓練しておかないといざというときの捜索が難しいとされていましたが、最近はデジタル式のビーコンが普及してデジタル信号処理により、より簡単に埋没地点の特定が以前よりは簡単にできるようになっています。表示は埋没方向と、推定距離が出ます。
お守り!?
これですが、ご存知の方も、また既にお気づきの方も多いかと思いますが、まずは、雪崩に遭遇した時に初めて役に立つ機器です。さらに、雪崩に巻き込まれていない仲間がいる事と、その仲間がビーコンを所持している時に初めて機能するわけです。
さらに、説明すれば、万が一雪崩に埋没した場合、埋没者を掘り出すのは時間との戦いになります。時間の経過と共に生存率は著しく低下しますし、こうした機器をもっていたとしても、時間がかかってしまっては、助からない事もあるということです。また、埋没者の位置を特定するためには、ビーコンで場所を特定した後に、雪崩プローブ(雪崩ゾンデ)で、さらに正確な位置を特定する必要があります。これを基に素早く掘り出すために、スコップも必要になります。この掘る作業もやったことがある方はお分かりかとおもいますが、意外に大変な作業で時間もかかります。そうかんがえると、仮に雪崩ビーコンや、プローブ、スコップを全員が持っていたとしても、助からない事があるということです。
もちろん、仲間がいる事も条件なので、単独の場合は救助に使える可能性は、別のビーコンを装備したパーティが雪崩の現場でも目撃していない限り、ほぼ不可能に近いと考えられます。まあ、遺体捜索に役立つ可能性はありますが。。。。
そう考えると、この雪崩ビーコンは活躍する機会は雪崩に遭遇した時に限定されて、なおかつそれでも、助からない確率もそれなりにあるという事になります。そうなると、このビーコンは結構な値段がするものなのですが、「お守り」的な物になってしまうことになります。そういった事もあって、なかなか普及が進まない理由の一つになっているかと思います。それでも、最近は徐々に使う人が増えているようです。
私の場合は。。。
昔ヨーロッパのオートルートに行ったときに現地の人は殆ど使っているのを見て、使うようになりました。今のビーコンは既に3台目になりますが、未だに練習の時以外に捜索に使った事はありません。また、最近は単独でいく事も多いので、持っていても余り意味をなさないのが現状です。雪崩に巻き込まれた事は1度だけありますが、その時は雪崩が極めて小規模だった事もあって同行者の誰も埋没しませんでした。
そうした、事を考えると、実際雪崩のビーコンしかも、プローブとスコップと一緒に毎回持つかというのは、いろいろ考えるところがあります。 万が一が起こるのが、雪山の世界なので、できるなら仲間と一緒に装備する方がいいのでしょうが、なんせ値段もはるので微妙なところです。。。
何はともあれ、雪崩に遭わないのが一番であることに変わりはありませんので、十分に注意して雪山を楽しみましょう!
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