魔の山
谷川岳やはり、谷川岳について少し書いてみようかと思います。谷川連峰という事でこの山域をとらえれば、おそらく一番多くの回数を登った山だと思います。関東に住んでいましたので、やはり近場の良き山の一つで、四季を通じて楽しませてもらった山の様な気がします。
積雪期は冬の合宿のトレーニングとして通いましたし、春は山スキー、夏から秋にかけては沢登りと年間を通して多様な登り方をした山でした。アプローチも非常に便利で、車を停めて、そこからすぐに山に入れて、下りてくれば周りに点在する温泉で汗を流して、疲れを癒してくれる素晴らしいところでした。
魔の山
よく、谷川岳を「魔の山」と呼びます。それは、上越線の開通以来、世界でも類を見ないくらい遭難者をだしているので、こうした異名が付けられたわけです。Wikipediaで調べてみたところ、1931年から2005年の間で、781人の人がこの山で命を落としているようです。それによれば、エベレストでの死者は178人という事で、はるかに多くの人が亡くなっていることになります。
(http://ja.wikipedia.org/wiki/谷川岳、2010年5月20日の解説より引用)
特に谷川岳、双耳峰でトマの耳とオキの耳の隣にそびえる一ノ倉岳から伸びる急峻な沢、一ノ倉沢と幽ノ沢は岩登りの対象としては余りに有名で、岩登り中の事故も大きな要因の一つだと思います。あとは、天候も変わりやすく特に、冬場は日本有数の豪雪地帯の山という事も一因だと思います。
西黒尾根
谷川岳に登る一般ルートといえば、ロープウエイを経由しての天神尾根が恐らく一番容易なルートだと思います。私の場合は天神尾根経由で谷川岳に登ったのは1回だけで、あとは雪上訓練などで天神平に何回か行ったくらいで印象が薄いです。それよりは、やはりポピュラーなルートである西黒尾根の方が印象が強いです。始めて谷川岳に登ったのは、西黒尾根に派生する登山道の巌剛新道からでした。その時は、夏の合宿の訓練でザックに大量の石を詰めての歩荷(ボッカ)訓練で恐らく30kg~35kgくらいの荷物を持って、4~5時間かけて登ったと思います。
その後、特に冬場は合宿の前は毎週のようにトレーニングのために登っているので、西黒尾根に行った回数はちょっとわかりません。夏でこそ一般ルートで冬でも多くの人が登るルートでありますが、雪がつくと、樹林帯の深い雪から露岩を越えて、急な雪の斜面、そしてやや細い雪稜を経て頂上に至るルートは眺めも良く、結構、お気に入りのルートの一つだと思います。何回も通った為、もう十数年行っていませんが、今でもルートの細かいところまで目に浮かびます。
私にとっての谷川岳
それだけ、通っていた山だけに、魔の山のレッテルを貼られていますが、私にとっては「近くて良い山」であることに間違いありません。紅葉の時期は見事に赤や黄色に染まって美しい山ですが、やっぱり、正月を過ぎて登山者が減る、厳冬期の谷川岳はこんな便利で、身近な山にもかかわらずひっそりして、自分だけのトレースをつけられる事もあって惹かれます。そうは言った物の、その時期は条件も厳しく、数える程しか登っていません。
それ以外の時期は、いつも登山者の絶えない賑やかな山というイメージです。
今回はこの辺にして、また続きを後日書こうと思います。
(つづく)
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