Trail Camp
Mt. Whitney Lotteryの当選者の予約期限が過ぎました!4月末日で、先のMt. Whitney Lotteryで当選した人の許可予約期限が過ぎました。そして、5月1日より、予約されなかった枠が早い者勝ちで予約できるようになっています。
予約のサイトを見ましたが、夏の時期である7月下旬から8月にかけては余り空きがありませんが、6月から7月上旬、また9月下旬には幾つか空きがあるようです。私は既に都合の良い日程を見つけて予約していますが、当選に漏れた方で今年、Mt. Whitneyに登りたい方は早めにチェックされる事をお勧めします。時期によっては週末にかかる日程も今日の時点では空いていました。
さて、今年の予約の話はこの辺にして、先日からの続きです。今日は理論的な限界について考えてみます。
理論的な限界
恐らく、Mt. Whitneyのハイキングなると理論的に登れない人が存在するはずです。つまり、LT相当を越える心拍数での運動時間が長くなると、運動が継続できなくなり、休憩を強いられます。休憩によってある程度リカバーしてハイキングを続けるという事が必要になります。標高が上がるごとに、体にかかる負荷は同じ運動量でも増加していくので、必然的にペースを落とす必要がでてきますし、だんだん回復にも時間がかかる事になります。この中で、ある人がある標高で実践できるペースとその継続時間、そしてリカバーにかかる時間を足していくと距離は固定なので、予想所要時間が出てくる事になります。これが、日帰りの場合24時間を越えればその人は往復を達成できない事になります。概算でも、私の過去の所要時間から見積もっても12時間から15時間程度は往復でかかる事になるので、人によっては1日での往復は難しい人も出てくると考えられます。
これは宿泊をしたとしても、同じことで、絶対的には48時間ですが、現実的には睡眠時間も必要ですから、最低睡眠時間を見積もって、予想行動時間が行動可能時間を越えれば無理という事になります。
Mt. Whitney Trailでのハイキングを考えた場合、Trail Campより上部でキャンプをしないと仮定すれば、Trail
Campから頂上の往復がキーになります。それより下の部分は行動時間をある程度短くすることが可能なので、恐らく大きな制限にはならないからです。Trail
Campから頂上の往復は大体15km前後(10マイル弱)になります。Trail
Campが標高約3,600m前後で富士山よりやや低い標高で、頂上が、標高4,421m(14,505 feet)になるので約800m強を登る事になります。キャンプをしない前提なので、荷物は最小限でよく、再びTrail
Campに宿泊する事にすれば、通常の往復にかかっている時間は、大体6~7時間程度なので、多くの人は恐らく登行が可能であると思われます。この辺りが、標準的なガイドブックが、2泊3日で紹介している理由の一つではないかと思います。
これはあくまで、休憩によりリカバーが可能という前提の話です。通常の運動習慣がない人の場合、LT相当の心拍数が低い事も考えられます。体調が悪い場合、私の場合でも、安静時の心拍数が毎分100回を越えている事がありますが、このような状態では、少し動くだけでも心拍数は簡単に跳ね上がり、仮に完全に止まって休憩をしたとしても、心拍数が余り下がらない状態になる可能性もあるわけです。こうした状況の場合、高山病の症状が顕著化する可能性が高く、その人の限界点になる事になるので、その時点でそれ以上の標高に行くことは危険で、すぐに下山をして高度を下げる必要が出てくるわけです。また、宿泊する場合、その標高で睡眠を取るわけですが、睡眠中は意図的に呼吸数をコントロールする事ができないので、高山病の症状が悪化する可能性があります。そうなると、場合によっては宿泊する場所の標高はもう少し標高の低い高山病の影響が少ない高さにする必要が考えられます。仮にTrail
Campでの宿泊に不安があるとすると、必然的に手前の標高の低い場所でキャンプする事になるので、頂上往復の所要時間が増える事になります。また、Trail
Campの宿泊に不安があるとすると、Trail Campより上部での行動にも疑問が出てくるので、場合によっては頂上往復が難しくなる可能性も高くなると考えるのが自然です。
そう考えると、特に自分の状況がこの限界に近い場合は、トレーニングでLT相当の心拍数を改善する事で、予測行動時間を改善したり、Trail Campでの滞在の負担を軽減できる事になるので、トレーニングをする事で、頂上に行ける可能性を高める事ができると考えられます。そうした意味で、このような比較的長距離の行程と、高度の場合、事前にトレーニングをして準備する事は重要だと思います。
(つづく)
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