紫外線(UV)で滅菌する道具
フィルタータイプの限界
先日書いた通り、今までの山でのキャンプではポンプ式のフィルターで水を濾して使っていました。恐らくそのまま飲んでも大丈夫そうな水でしたので、フィルターで濾した水で問題を起こした事は今までありません。このフィルター式は、ウイルスなどを取り除く事はできないという制限があります。これを、カバーするには、錠剤タイプを使うか煮沸をすればよい事になりますが、一つは匂いや味が変わるという問題があるので、余り好みではありません。最近の錠剤はそれほど、匂いや味が変わる事は無いようなのですが、普段は使わずにバックアップとして持ち歩いているので実際には使った事はありません。
煮沸は、冷たい水を飲むためには冷まさなければいけないし、一旦沸騰させるのもちょっと面倒です。そんな中最近、出てきたのは、紫外線で滅菌するタイプの道具です。
実践の前に試しに買ってみました
ちょっと興味があったので買ってみました。いろいろなモデルがあるようで、乾電池式の物が一番安く約50ドル、充電式の物は約100ドルです。意外に電気を食う様で、乾電池式は単三電池を4個使います。普通のアルカリ電池で約50回分と説明書に書かれています。紫外線バルブの寿命は約3000回と書いてありました。
使い方は簡単で、滅菌したい水の中に紫外線バルブの付け根についている電極が水に浸かるように入れて、ボタンを押すだけです。滅菌が完了するとLEDの表示で知らせてくれる仕組みになっています。という事で使い方は至って簡単です。
制限は?
水の中の、ウイルスや、微生物を殺すというのが基本的な処理なので、異物は取り除くことができません。従って、ゴミなどを含んだ浮遊物を除去するにはフィルターを通す必要があります。気にしないのであれば、必要ありませんが、そのまま水をくむと大体何かが浮いているのでフィルターできるならば、した方が良いと思います。このフィルターはゴミなどの浮遊物が取れれば良いので、先に挙げたポンプ式のような細かいフィルターである必要はありません。
水筒に取り付け可能なフィルターも12ドルで売られていますので、これを通してからこの機器で滅菌すれば水を飲むことができます。
一度に処理できる量は1リットルまでという制限があります。説明書によれば、それ以上の量では滅菌が十分でない可能性があるようです。通常宿泊する場合は、大きめの水筒を持って行くので、その大型の水筒の水を一度に処理する事はできません。その場合、1リットル以下に分けて何回か処理を行なう必要があります。
この際、この機器の原理上、なめなどの口が広くて浅い物は使いづらく、できれば水筒のような細長い容器の方が使いやすいです。そうなるとこの処理専用に1リットルの水筒が必要になります。
また、容器の中の水は滅菌できますが、水筒の周りや飲み口は滅菌されないので、綺麗に拭いて使う必要もあります。恐らく、これが原因で問題になるケースは少ないと思いますが、有害なウイルスなどがいる場合は問題になる可能性はあると思います。説明書にもその旨書かれています。
山での使用は?
この機器少なくても、水の処理がきちんとされていない可能性がある国へ旅行する場合はとても便利だと思います。山での使用は、ちょっと考える必要がありそうです。一番考えられるのは、通常のポンプ式をメインに使って、料理などに使うのはそのまま、ポンプ式フィルターで濾した水を使えは基本的に沸騰させて使うので問題は少ないと思います。
ただ、熱処理をしない水を飲むときに万全を期すならばあると便利かもしれません。コップなどを持って行って、飲み水だけをその都度滅菌すれば、フィルター式がカバーしないウイルスも滅菌する事ができるわけです。その場合は、小さな1リットルの水筒はなくても大丈夫だと思います。
取りあえずは、購入したので山にも持っていってみようと思っています。
私の場合、主役はしばらくはポンプ式のフィルターになりそうです。
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