スキップしてメイン コンテンツに移動

ウオータートリートメント

新しいポンプ式フィルター

ウオータートリートメント
今日は、ウオータートリートメントの話をしようと思います。日本では余り耳にしない言葉ですがアメリカでは結構一般的な言葉です。簡単に説明すると、バックパッキングや登山中に、小川や湖などの水を取って飲む際に、人体に問題を起こすような微生物を処理する事を指します。アメリカのアウトドアショップでは、殆どの店で見かけるすごく一般的な道具です。

色々なタイプのウオータートリートメントがあって、大きく分けて以下のような物があります。
  • 薬品による物
  • フィルタータイプの物
  • 紫外線による物
  • 煮沸
基本的に、上記の方法で微生物を殺すという物です。 問題となる微生物は、ジアルジアやクリプトスポリジウムなどで、下痢などの原因になり、場合によっては生命に危険を及ぼす場合もあります。どの方法も一長一短で、どの方法を使うかはその方法をよくわかった上で使用する必要があります。

日本の水は安全なのか?
 詳しい話をする前に、日本では余り水を処理して飲むというのは一般的ではないと思います。私が、日本で山に登っていたのは20年近く前の話なので状況は同じではないと思いますが、インターネットのサイトを見ても余りウオータートリートメントの商品を見ないので余り変わっていないのではと思います。一方で、アメリカではアウトドア用品店では定番の商品になっています。
私の経験では、日本で処理をしない沢の水を飲んで、お腹をこわしたりなど、問題になったことはありません。
一方でアメリカでは、みんなが処理をして水を使っているので、そのまま処理をせずに飲んだことはないので単純な比較はできません。しかしながら、アメリカの水場の水を見る限りそのまま飲んでも大丈夫な感じです。ただ、見た目が綺麗かどうかは余り大きな問題ではなく、問題となる微生物は目に見えないのでそれだけでは、判断はつきません。

ただ、公園を管理している公園などのサイトを見ると、動物の糞などを通じて、細菌や微生物などが水にいる可能性があるので、処理をして使うように指導しているのが殆どの人が処理をして水を使う大きな理由です。

そうした背景を考えると、日本でも可能性はあるという事になります。山には動物がいて動物の糞を通してという事になれば、アメリカと同程度の可能性はあるように思えます。それでも、日本では北海道はキタキツネを媒介するエキノコックスなどは注意を呼び掛けていますが、それくらいです。
恐らく、可能性が低いので処理しなくても大丈夫という考えが強いのではないかと思います。一方でアメリカの考え方は可能性があるので処理をするという考えなのだと思います。

処理の限界!
そんなわけで、万全を期すならば日本でも処理をして水を使った方がよさそうであるというのは恐らく間違いはないと思います。ただし、気を付けないといけないのは、処理をしたので安全と言うのは成り立たないという事を自覚する必要もあるという事です。

例えば、上記のフィルタータイプの物はアメリカでは一般的で多くの人が使用していますが、フィルターできる大きさには限界があって、ジアルジアやクリプトスポリジウム などは、比較的大きい微生物なので取り除くことができますが、ウイルスなどは取り除くことはできません。ただし、多くの問題が、ジアルジアやクリプトスポリジウムである事を考えると多くの場合をカバーしていると考えられます。フィルタの場合、バクテリアの除去までという制限があります。

一方で薬品の場合は全て処理できそうですが、処理用の錠剤の説明をよく読むと、 ウイルスやバクテリアは15分程度、ジアルジアは30分、クリプトスポリジウムなどは4時間位かけないと死滅しないと書いてあります。15分程度は待つ人もいると思いますが、現実的に4時間待って使う人はほぼ皆無に近いのではと思います。

そうした制限を考えた場合、煮沸あするというのは、比較的短時間で処理ができる方法と言えます。

私は、いつもはポンプ式のフィルターを使っていて、今までは問題は起きていませんが、水自体は比較的上流の物しか使った事がないので、フィルターなしでも大丈夫なレベルなのかもしれません。

もう一つの限界は、これらの処理はあくまで微生物が対象で、その他水に溶け込んだ化学物質はどうする事もできません。そういう意味では、化学的に汚染されていない水を使うのは必須になります。

故障や破損も

 ハンドルが折れたフィルター

昨年のMt.Whitneyの登山の際に使ったフィルタは山の中で折れてしまい、ポンプに苦労しました。結局ポンプのシャフトにテーピングをまいて使用して何とかなりましたが、最悪錠剤タイプを使うか、煮沸をする必要がありました。こうした予期しないトラブルに対処するため、錠剤を持参するなどバックアッププランを考える必要があります。

(つづく)




コメント

このブログの人気の投稿

BaoFeng UV-5R ~ 中華トランシーバ その後

BaoFeng UV-5R  格安の中国製トランシーバーを入手して約1ヶ月余りたちました。その後の報告です。 静かなアメリカのV/UHF帯  まだ家にアンテナを立てたりしていませんので、基本的には付属のアンテナに取りあえずつけた、マグネットベースのアンテナで時折144MHz帯と、430MHz帯のFMを聞いています。前の投稿で少し触れましたが、私の住む北カリフォルニア(サンフランシスコ近郊)では、殆ど普通のFM(Simplex)での交信を耳にしません。耳にする交信はほぼ、リピーター経由の物と言うのが現状です。一方で、リピーターの数はかなりの数があって、インターネットで調べると、この辺りはどこに行っても複数のリピーターにアクセスできますし、周辺の高い山の上などにも設置されていて、リピータのカバーエリアも網羅されている感じです。  そんなわけで、普通のアナログのFMで使えるチャネル(FM Simplex)は、144MHz帯で26チャネル、430MHz帯に至っては3チャネルしかありません。一方でかなりの帯域がリピータ用として割り当てられています。 BaoFengを使うたってにあたって  最初は、アマチュアバンド内をスキャンして誰か交信していなか探していたのですが、このモデルのスキャンは余り速くはなく、かなりの時間がかかってしまいます。実際に話をしているのを見つけるには、もう少し的を絞らないと効率が悪いので、必要なチャネルをプログラムして、プログラムしたチャネルをスキャンする方が効率がよい事に気づきました。今回入手した、UV-5Rというモデルは、全部で128チャネルをプログラムする事ができます。この辺は、日本の八重洲とか、ICOM、KENWOODなどの物は1000チャネルとかプログラムできるので、それを考えると少ないと言えますが、実用上は取りあえず、大きな問題ではないようです。  それで、まずはどのようにプログラムするかですが、まずは、全部で29あるFM Simplexのチャネル29をプログラムする事にしました。実態を考えると余り使うケースはないと思いますが、それでもハイキングなどに行ったときに仲間と連絡に使うには便利ですが、周波数を覚えるのも大変なので予めプログラムしておくことにしました。これで、128チャンネルのうち、29が決まったので

バッティングセンター ~サンフランシスコ ベイエリアにもあります!

折れた金属バット! サンフランシスコベイエリアのバッティングセンター 今週も暑さでアウトドア関係は休止中でした。実際は風もあって気温はそこそこ高いのですが割りとすごし易い週末でした。日本語の補習校の集中授業があって子供たちもちょっと大変なので、現地校が夏休みに入っても遠出を控えました。 本格的な夏休みの家族イベントももう暫く先送りという事になっています。 そんな中この週末はバッティングセンターに行ってきました。 バッティングセンターは「Batting Cage」と呼ばれていて、数はそれほど多くないもののこのエリアにも幾つかあって、たまに行って遊んでいます。今日は All Star Academy   というSanta Claraの施設に行ってきました。     2901 Mead Ave Santa Clara 95051 に行ってきました。平日は正午から午後9時まで週末の土日は、午前9時から午後6時まで営業しているようです。 日本では屋外にゴルフの打ちっぱなしの練習場のようにネットを張って営業している施設が多いと思いますが、このエリアでは日本に近い屋外営業もありますが、倉庫などの屋内にネットを張って営業しているタイプの施設も多く、今回の施設は屋内タイプでした。 システムは、プリペイカードを買って1回(20球)で3ドルで、幾つか球速の違うブースを選んで遊ぶところでした。バット、ヘルメットは無料で貸してもらえました。野球とソフトボールも選択できまるようになっていて、子供たちは球速の遅いブースやスローピッチのソフトボールを選んで楽しんでいました。 日差しが強く暑い夏のアクティビティには屋内のバッティングセンターも悪くないようでした。 金属バットが折れた! さて、家族で楽しんでいたのですがちょっとしたハプニングが一件ありました。比較的球速の早いブース(60マイル/時間のソフトボール)で遊んでいたところ球がバットの根元に近い部分にあたり明らかに違う音がしたと思ったら、次の球を打ったところなんと金属バットが真っ二つに折れてしまいました。 幸い折れたバットは人のいない方に飛んで怪我はありませんでしたが、ちょっとびっくりしました。 折れた破片も係りの人がすぐに回収して事なきも得ましたが、金属バットも折れるのですねぇ~

GPSデータの解析 (3) ~ TCXファイルの中身

TCXのデータの例 実際のデータは? 実際、取りあえず試用のプログラムは既にあって、データを読み込めるようになっています。でも、興味がある方もいらっしゃるみたいなので、もう少し詳しい中身について今日は書いてみます。 上の例が、TCXファイルの例です。これは、昨年Mt.Whitneyに行った時の冒頭のデータを一部抽出した物です。一連のデータとして、時刻、位置情報(緯度と経度)、標高、心拍数などが入っています。TCXファイルには、距離も入っているのが分かるかと思います。これは、スタートからの積算距離になっています。 先にも書きましたが、TCXファイル自体は、XMLファイルなので、ファイルはタグを基に、そのタグの階層で構成されています。例では一部を抜き出していますが、「Trackpoint」というタグは別の上位の階層のタグに含まれていて、この前後には、別の「Trackpoint」が同じレベルで羅列されているような形式になっています。このタグ一つ一つが個々の時刻のデータになるわけです。 この「Trackpoint」の下位には、個々のデータが別のタグで含まれているのが分かるかと思います。 基本的に、各タグのデータは最初の「<>」で囲まれた所からスタートして、</>という、同じタグで、先頭に「/」が入った所で終わる様になっています。 つまり、個々のGPSのトラックデータが欲しい場合は、このTCXファイルの場合、「Trackpoint」というタグを探して、その中のデータを抜き出していけばよい事になります。ファイルも、テキスト形式のファイルなので、少々プログラムに慣れた方ならば簡単なプログラムでデータを抜き出すことができるわけです。 GPXファイルは? GPXの同じデータの例 さて、これが同じ時刻のデータをGPXファイルから抜き出してみました。こちらも同じXML形式なので、似ていますが、少し書き方が違うのが分かるかと思います。こちらの場合は、「trkpt」というタグに個々の時刻のデータがあります。位置情報は最初の「trkpt」のタグの中に埋め込まれていて、その後に、個々のデータが少し別のタグで入っているのが分かるかと思います。こちらの場合、積算距離の情報は入っていないので、位置情報から自分で計算する必要があります。これは、調べてみたのですが、少