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日本酒醸造プロジェクト (2) ~ パン用のイーストでつくってみる

パン用のイーストで作ったどぶろく

さらに実験!

1回目の醸造は、思ったより上手くいきました。やや酸味が強いものの予想以上に美味しく出来てすぐに飲みきってしまいました。
出来ればもう少し酸味を抑えたいと思い、2回目の実験をしてみる事にしました。

何を変えるか?

 一つは最初に加える水の量。どうも、水が多いと発酵が早く進んで酸っぱくなりやすいようなことがインターネットの幾つかのサイトに書かれていました。まずはそれを検証すべく水を若干減らして。1000mlで作って見る事にしました。

もう一つはイースト、前回はビール醸造用のエールのイーストを使いましたが、多くのインターネットの情報ではパン用のイーストを使う記事が多く、実際にパン用のイーストを試してみる事にしました。

 今回使用したパン用のイースト(99セント)

前回使用したビール醸造用のイースト

実際、パン用のイーストは近くのスーパー(Trader Joe's)で3パック(1パック 7g)で99セントとビール用のイースト(約4~5ドル)に比べて割安です。上手くいけばわざわざビール用のイーストを使う必要もないかなと思って取り合えず試してみる事にしました。

他の条件は前回と同じで、米3合を2合分の水加減で炊飯、約200gの米麹と小さじ1杯ほどのヨーグルトを加えて、水を今回は1000ml、パン用のイースト7g(前回は11g)で仕込みました。

数時間後には発酵が始まったのが確認できるようになりました。

1日で完成!?

 さて、今回驚いたのはほぼ1日で発酵が下火になって、味見をしても、前回の1週間の発酵期間のものより若干アルコール度数が低いものの、充分なアルコールが生成されていたことでした。気になっていた酸味もそれほどではなく、味はそこそこ美味しくできました。
 ただ、香りの方は前回の方が断然良い香りを醸しだしていて、パン用のイーストの香りは余り強くはありませんでした。ただ、香りは好みの問題もあるのでパン用のイーストもありだと思いました。

あくまで素人の見解ですが、イーストによって発酵時間や、仕上がりに大きく差がつくことははっきりしました。実際にデータはないのですが、パン用のイーストはパン作りの時間を短縮するために、発酵が早く進むような改良がなされていると思われます。実際ビール用のイーストでパンを作ると発酵により時間をかけなくてはならないことは、パン作りの経験から言えるのではないかと思います。さらに、パン用のイーストのアルコール耐性は低いのではと思っています。それもあって、アルコール度数がある程度上がったので酵母の活動が抑えられたのではと推測しています。

前回の仕込ではアルコール度数がある程度高かったので濾した後水を足してアルコール度数を調整しましたが、今回はそのままで丁度良い感じでした。前回より水の量が少ないのを考えると酵母の活動が抑制されたというのが個人的な見方です。ただ、発酵期間が大幅に違うのではっきりしたことは判りません。

とにかく、お酒としての味は丁度良いと判断して、約24時間後に絞って、鍋で湯煎するように過熱して、摂氏65度まで温度を上げて、「火入れ」して発酵を止めて、ボトルに入れて冷蔵庫で保存しました。

判ったことは?

 今回余りにも発酵期間に差があったので、酸味と水の量の因果関係などははっきりしませんでした。明らかに言えることはイーストの違いは、発酵のプロセスだけでなく、出来上がりのお酒の味や香りにも影響を与えている事です。

インターネットの情報で、パン用のイーストを使っている事例が多いのはおそらく、パン用のイーストが入手するのが一番簡単だからだと思います。日本では個人による醸造は規制されているので、一部のお店でビール作りのキットが売られている以外に、普通のスーパーでビールやワイン用のイーストを入手できないところに原因があるように思われます。

ビールの場合もそうですが、ゆっくり時間をかけて発酵させてほうが、美味しいビールになるようですので、この2つの実験から、パン用より、お酒の醸造を考慮したイーストをお勧めします。

次回は?

 次回は、実験ではなく、少し大目の日本酒をつくってみようと考えています。

予定としては:
  • 2回か3回に分けて、米、麹、水を加える
  • 米は一回3合、水は1000mlにする。
  • イーストは清酒用のイーストをつかう(協会9号の酵母)
  • 発酵用のタンクでエアーロックをつけて、できるだけ外気と遮断する
とこんな感じで作ってみようかと思います。

なんとか、1~2升程度のお酒が取れると見積もっています。

発酵用のタンクは今日届いたので、後は清酒用の酵母を待つだけです。清酒用の酵母は本日出荷されたようです。

さて、どんな日本酒になるか? 乞うご期待!

(つづく)







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