Mt. Whitneyハイキング中の心拍数
(以前の投稿を再構成して投稿しています!)
Mt.Whitneyはカリフォルニア州の最高峰です。標高は4421mになります。今回紹介するデータは、1泊2日のハイキングで、登頂の前日は富士山頂の標高に近い標高のトレールキャンプ(約3600m)に泊まった場合のデータです。2日目はトレールキャンプから山頂を往復してそのまま下山して車で帰宅しています。
一日目の心拍数
一日目の行動は、早朝に起床して車でLone Pineのビジターセンターで登山許可をピックアップして登山口のWhitney Portal(標高2550m)からトレールキャンプまで移動して、寝るまでが記録されています。
- 午前3時40分起床:睡眠時の心拍数は概ね毎分55回から65回程度です。
- ドライブ中:毎分80回程度
- ビジターセンターから登山口のWhitney Portalに移動:心拍数が毎分90回程度の上昇
- Whitney Portalでの準備中:毎分100~110回に上昇
ハイキング中は、歩き始めてすぐに毎分150回前後まで情報、休憩で腰を下ろしても心拍数は毎分120回前後までしか回復していません。
行動を終えてテント内に入って落ち着いた状態では毎分110回前後で、水を汲むために移動すると毎分150回近くまで上がっています。
途中充電のため、Garminの時計を少し外しているのでデータが途切れています。 テント内では毎分100回程度から徐々に下がって毎分80回程度で落ち着いています。起床直前では毎分70回位まで下がっています。
二日目の心拍数
二日目の行動は、トレールキャンプを早朝に出発して、Mt.Whitneyの山頂を往復後に、そのまま下山して、車で自宅に帰宅しています。心拍数のデータは起床前から、帰宅後に寝るまでが記録されています。
起床直後は心拍数が毎分70回前後でした。 起床後朝食の準備で心拍数が、毎分90回程度まで上昇
山頂の往復は、行動中の心拍数を毎分140回以下に抑えるように意識して行動しているので、毎分135回から145回で推移しています。
下りは少し低めで毎分120回程度でした。途中小さなのぼり返しがありますがその部分では毎分130回を超える程度でした。
下山後のドライブでは行より高めの毎分100回前後で、徐々に低下しています。帰宅時の心拍数が毎分84回でした。
このデータには載せていませんが、帰宅後の睡眠中のデータは、寝始めが毎分80回程度で、起床直前が毎分50回前後で普通に戻っていました。
高所における心拍数の傾向
通常の生活時の私の心拍数は、睡眠時が毎分45回から55回程度です。 また、デスクワーク時が毎分65回から75回程度です。
その心拍数と比較すると、トレールキャンプ(標高約3600m)のテント内での心拍数は通常よりは高くなっているのは明らかで、高度の影響が出ていることがわかります。
また、標高約3600mのトレールキャンプに一晩滞在したくらいでは心拍数の観点からは前日と大きく変わっていることはなく、1泊程度では高所順化は難しいことを示しています。また、下山後も心拍数が通常よりは高い状態が続いており、高度を下げても通常の状態に戻るにはある程度時間と休息が必要であることもわかります。
オーバーペースの影響は通常より大きい!
下山後通常の心拍数に戻るまでの時間がかかることを見ると、オーバーペースによる影響も通常のハイキングよりは大きいと考えることができます。
オーバーペースで過剰に酸素を消費してしまうと、低酸素化の環境では通常の状態に戻るまでには時間がかかるということだと思いますので、標高が高いところでは特にオーバーペースにならないように気を付ける必要があると考えられます。心拍数を抑えながら体への負担ができるだけ少ない状態での行動を心がけると「比較的楽に登れる」というのあるのではないかと思います。
まとめ
登山の行動中だけではなく、1日を通しての心拍数を記録するとさらにいろいろな事がわかります。
特に標高が3000mを超えるあたりから、心拍数に特に気を使って行動すると、実際の行動時に感じる負荷(辛さ)が大きく変わってきます。心拍数を見ていないとすぐに高い心拍数になりやすい状態なので、こまめに心拍数を確認しながら歩くペースや立ち止まる時間を調整すると結果は大きく変わります。
標高が高いところを登山する場合、心拍数をモニタ出来るスマートウォッチを使う利点は大きいといえます。
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