2020年9月4日
登山中の運動強度を知る心拍数ゾーン!
登山中に体にどれくらい負荷がかかっているかを知る目安に心拍数があります。 しかし、心拍数だけだとその負荷の度合いは少し分かりづらくなります。理由は簡単で、体力のある人と、ない人では同じ心拍数でも体が感じる辛さが違ってくるからです。
登山中の体の負荷を共通の指標であらわす?
そのために考えられた指標があります。心拍数ゾーンと呼ばれる考え方です。
ゾーン | 状態 |
---|---|
1 | - リラックスした状態 - 会話に支障がない |
2 | - 快適さを感じるペース - 少し呼吸が深くなるが会話は可能 |
3 | - マラソンをするような標準のペース - 会話を続けるのが難しくなる |
4 | - ややきついペース - 呼吸が力強くなり会話をすることが困難 |
5 | - 全速力の速さで、長時間維持する事は出来ないペース - 呼吸がそうというきつい |
(参考) ガーミンのサイトを参考にしています
この指標を使うと、心拍数の範囲がどの分類に入るかで負荷の度合いがわかります。
心拍数ゾーンと心拍数
この心拍数ゾーンのどの部分に入るかを決めるやり方が大きく 2 種類あります。
- 最大心拍数による方法(最大心拍数に対する比率で決めます)
- 予備心拍数による方法(カルボーネン法:心拍数の範囲による相対的な比率で決めます)
最大心拍数による方法
これは、心拍数が最大心拍数の何パーセントに当たるかできめます。
運動強度 = 心拍数 ÷ 最大心拍数 x 100(%)
予備心拍数による方法
予備心拍数による決め方で、カルボーネン法(Karvonen Formula)として知られています。 要は最低心拍数(安静時の心拍数)と最大心拍数の範囲の中の相対的な位置で決めます。
運動強度 = (心拍数 ー 安静時心拍数)÷ (最大心拍数 ー 安静時心拍数)x 100(%)
上記のいずれかの式で計算した値を基に心拍数ゾーンを決めます。
ゾーン | 最大心拍数に対する割合 |
---|---|
1 | 50~60% |
2 | 60~70% |
3 | 70~80% |
4 | 80~90% |
5 | 90~100% |
心拍数ゾーンを知るためには、最大心拍数が必要で、予備心拍数を利用する場合は安静時の心拍数も必要になります。
この心拍数ゾーンの計算は こちらのサイトで計算できます。
最大心拍数と安静時の心拍数を知る方法
最近は、スマートウォッチに心拍数計がついているので比較的簡単に知る事ができます。 安静時の心拍数は通常は起床時の心拍数を見ればわかります。心拍計付きのスマートウォッチを装着したまま眠れば簡単にわかります。
最大心拍数は、全力で数分間走るなど激しい運動をすれば分かりますが、普段運動習慣のない方や心臓に持病のある方、高齢の方には危険があるためお勧めできません。激しい運動に関しては医師などと相談して取り組んでください(自己責任で行ってください!)
簡単に求めるには年齢から推定する方法を使います。
最大心拍数の推定値 = 220 ー 年齢
で簡易的に最大心拍数を求める事ができます。
普段からトレーニング等を行っている人は、トレーニング時の心拍数からある程度最大心拍数を知る事ができます。
計算方法と最大心拍数の選び方で心拍数ゾーンは変わる!
実際に、計算して頂くとお分かりかと思いますが、計算方法と最大心拍数の選び方によって、同じ心拍数でも心拍数ゾーンが変わってきます。 つまり、どの心拍数ゾーンを使うかで、登山中に目標にする心拍数が変わります。
従って、実際に登山をしながらあなたに合った心拍数を調整する必要があります。
上で紹介しているサイトでは、推奨心拍数は心拍数ゾーンが「3.5」になるような心拍数を表示しています。最大心拍数を推定する式で計算した場合は、多くの場合実際の最大心拍数より少ない値がでるので、楽な方向で計算できます。
実際の心拍数と安静時の心拍数を用いて計算すると、多くの場合「3.5」でも結構きつい状態になります。まずは、低めの値を使って調整してみてください。
まとめ
最大心拍数が分かると、心拍数ゾーンの目安が計算できます。 心拍数計算のサイトを利用して計算して、実際に登山をしながら目標にする心拍数を調整してみてください。
最大心拍数を推定する計算式の結果は、多くの場合実際の最大心拍数よりは低くなります。従って、推定値を使った値から始めるのがお勧めです!
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