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山の回想録 -剣岳(3) 八ツ峰-4

先頭で登る! (八ツ峰 V峰からの懸垂下降) 冬に登るために。。。  暗黙の了解のようなものも出来ていて、春は八ツ峰に通う事が多くなりました。ある年は天候と日程の関係で八ツ峰の予定で入山しましたが、転進して源治郎に行った年もありましたが、概ね八ツ峰を目標にしていました。冬は西面の小窓尾根に行ったりしていました。  この年も早い時期の入山だったので先頭で登ることになりました。今回は少し順を追ってルートの写真を紹介します。もうだいぶ前の写真ですが結構いろいろな場所での写真が残っていました。  まずは、I峰III稜の尾根を取り付きから忠実につめていくと、大きな岩峰の基部に出ますが、多くの場合ここからロープをつけて岩峰の基部を左側から巻きながら左側に入っているルンゼ(スベリダイルンゼ)に入ります。この年は降雪後だったので木に雪がついて冬みたいな景色になっていました。  そのまま斜めにあがって小さな尾根を乗り越すとルンゼに入ります。以外に急な斜面ですが、笹や木につかまりながら行けるので途中に支点を取れるのでロープの流れに気をつけてロープを伸ばします。 (左の写真)  ルンゼは幅2~3位の狭いルンゼで上部に行くとやや広くなります。一応雪崩を警戒して、ルンゼの端にトレースをつけました。このルンゼを登り切ると、前回の回収山行でテントを張ったP3手前の少し傾斜の落ちたところに出ます。  そこから尾根の左側から斜めに登ってP3の手前の露岩を目指します。  左の写真は、固定したロープを通過している所です。斜度があるので、雪の量は春なのでそれほど深くは無いのですが、股から腰ぐらいまでのラッセルでした。この時は3人パーティだったので、トップが登った後にロープを固定して2番手の人はユマールを使って固定ロープを登りました。ラストは確保してもらって登りました。危険な場所は一人ずつの通過になるので時間がかかります。  写真だと傾斜がゆるそうに見えますが実際は結構な急斜面です。  上の写真の中央上部に見えているのが露岩で、ほんの数歩ですが、ちょっと高度感があって、岩が出ているので慎重に登ります。  その岩を越えると左の写真のようなナイフエッジの尾根になります。八ツ峰も春とは言え3回目なので少しは慣れてきて、この時はトップで登る事も多くなりました。でも、一旦III稜に取り付くと緊張の連続で気は抜けません

山の回想録 -剣岳(3) 八ツ峰-3

回収山行 (八ツ峰I峰III稜を登る、P5上部の雪稜) 再び春の八ツ峰へ  「事件」の年の春、残してきたテントなどの装備の回収の為に再び八ツ峰に行くことになりました。ゴールデンウイークに他のパーティが入山する前に登って、回収しようということで早めに入山しました。春なので黒部・立山アルペンルートで黒部ダムまで入って、後は内蔵助谷を通るいつものアプローチで入山しました。  I峰III稜の取り付きの対岸でテントを張って翌日からの登攀に備えました。時期が早いだけあって他のパーティもいなくて貸切状態でした。余り天気もよくありませんが、登れないほどの悪天でもないのでそのまま出発。取り付きの大岩の近くから稜にでて、大きな岩峰を目指して登ります。岩峰の基部を右側にトラバースして岩峰の左に入っている、通称「スベリダイルンゼ」を上部につめました。少し傾斜の落ちたところで天気が悪くなってきたのでそのまま、斜面を切ってテントをはりました。ちょうどP3の少し手前でした。  夜中は天気が崩れて風が強くなって、テントのポールが1本折れてしまうアクシデントがありました。どうもそのとき使っていた会社のテントはあまり風に強くないらしく、夜中に応急処置をして再び眠りにつきました。 (写真は3日目P5に続く尾根の登りです) あれ!?  それでも、春の天気で悪天は続かず翌日は天気も回復していよいよIII稜の核心部に突入していきました。P3は前回もロープを出して登った小さな露岩でほんの少しですがちょっと高度感があります。  その先もやや細い雪の稜を行って潅木の急斜面を登ると少し広いP4に出ます。その先は岩が出た稜と続きます。前日の新雪も積もっている事もあって、ロープを固定して順番に通過していきました。でも、あれ!?何か違うぞと思い始めました。というか以前に登っているはずなのにルートを余りよく覚えていなかったのです。  P5は、リーダーから「行ってみるか?」と言われたので、トップでロープを引くことになりました。空荷でしたが、やや苦戦、途中大きな木につかまって何とか乗り越えると潅木にロープをフィックスして後を通します。でも、こんなところ登ったっけと思うばかり。。。  実は前回は雪の状態も良かったのでこの尾根沿いの岩稜を登らずに左側から雪伝いにロープも出さずに登っていたので、余り難しいとも思わずに覚えていなかったの

山の回想録 -剣岳(3) 八ツ峰-2

ラッセル泥棒!? 八ツ峰主稜 VI峰の登り (1989年5月) 八ツ峰縦走  さすがに、最初の冬の敗退は自分でも情けなく、まずは春の八ツ峰に登ってみる事になりました。  春は、黒部・立山アルペンルートで黒部ダムまで入れるので、1日でハシゴ谷乗越もしくは、剣沢の真砂沢の小屋付近まで入れます。この時は、確かハシゴ谷乗越でテントを張って翌日剣沢に下りて取り付いたと思います。 階段登り  実際の登攀はというとこの時は実際はいわゆる「階段登り」に終始しました。2日位だと思うのですが、知り合いの山岳会が入っていて、しっかりトレースというかステップをつけてくれたおかげで後から登る私たちのパーティはそのステップをたどるだけで楽に登れました。実際ロープを出したのはI峰の登り(III稜から)では、P3の露岩の部分だけで後は、ノーザイルで特に怖い思いをする事なく登りきってしまいました。  主稜に出てからも、I峰を除くメジャーなピークで懸垂下降のためロープを使った以外は特に悪い場所もなく、一気にV-VIのコルまで行くことができました。 そのときの感想は。。。 「八ツ峰。。。そんなに難しくはないかな??」という印象でした。 当然、先行していたパーティは知り合いでしたので、トランシーバーで交信すると、殆どロープをつけっぱなしで、「悪かった」と言っていました。彼らにしてみれば、1日でV-VIのコルというのは、「えっ!」って感じだったと思います。下降にしても、下降の為の支点は全て掘り出されていて、簡単に見つけることもできたし、特に苦労のない登山でした。 翌日はそのまま、VI峰の登りを経て一気に池ノ谷乗越に出て、そのまま長治郎谷を下降して、真砂沢にテントを張りました、そこをベースに翌日は源治郎尾根を一日で登りきって、その日のうちに黒部ダムに下山したほど状態は良かったと思います。 (懸垂下降の支点をセットするリーダー) ラッセル泥棒  登山者の間でよく使われる言葉で「ラッセル泥棒」という言葉があります。ラッセルは文字通り雪をかき分けて進むことで、雪が深いと相当の体力を消耗します。後からかき分けた後を進むのはかなり楽になります。あとは、トレースがあると大抵の場合、あまり考えずに(ルートファインディングをあまり意識せずに)進めます。そういう意味で、この登山は自分たちはある意味ラッセル泥棒だったと思います。

ラッセン火山国立公園 (2010年4月25日)

今シーズン最後の雪遊び (スーパーハイウエイ~ついに始まった除雪作業) 懲りずに雪遊び!  もう4月も終わりになりましたが、この冬お気に入りのラッセン火山国立公園に再び遊びに行ってきました。今年はまだ、降雪があって、今週もまだまだ降雪の予報です。  そんなわけで、また懲りずに雪遊びに家族で出かけました。例によって強行軍の日帰りツアーでした。 雪はまだまだたくさん  ここの紹介ももう3回目なので、途中経過は省いて、現地の様子からですが。。。雪はまだまだたくさん残っていました。量的には先月に行った時と同じくらいは残っていましたが、雪がやっぱりちょっと汚い感じでした。  2月の真っ白なさらさらな雪が「山」を感じさせる物に対して、今回の雪は「スキー場」という感じで、除雪の開始で道路の両側によけられた雪が余計にそんな感じを強調していました。  除雪もまだ始まって1~2日との事で、まだ1マイルも除雪されたわけではなく、以前車は通行止めでした。今週も火曜あたりから1~2日は雪でしばらくはゆっくりと作業を進めていくとのことで、今のところ開通の具体的な日程はたっていないとの事でした。 遊ぶ場所は。。。  前回、前々回と遊んだ場所はちょうど夏の道路の真上にあたるので、今回は道路上で、以前雪の回廊をなしている為に、除雪された道路付近でそり遊びなどは危険なので今回はいつもの場所はあきらめて、ビジターセンターの裏側で、除雪された道路の下側の斜面で遊ぶ事にしました。駐車場より徒歩5分、本当にビジターセンターのすぐ裏側の斜面で遊びました。  朝方は雪がまだ硬く、そりも相当のスピードが出てまだまだ、幼い娘は飛ばされて泣き出してしまいました。息子の方はそんなのお構いなくあそんでいました。  例によって斜面に雪洞を掘りました。今回はザラメ質の腐った雪なので、スノーソーは役に立たずにスコップだけで掘りました。効率もよく、2時間弱で完成、銀マットを引いて休憩所と相成りました。外は暑く雪洞の中は涼しくて快適でした。暑いので上はTシャツで作業をしました。  その後は、例によってカップラーメンの手抜きの食事ですが、今回は外に雪のテーブルを作ってお湯を沸かして食べました。ココアも入れてちょっとしたオートキャンプ風の趣向でした。  その後は、子供たちは雪で山、ちょうど富士山のような山を作ってトンネルを貫通させて遊ん

Sunol Regional Wilderness (2010年4月24日)

近郊の山  (太陽に向かって飛ぶ飛行機) 久々に近郊の山に  最近、雪を求めていろいろ出かけていましたが、近郊の山が茶色くなる前にとのことで、娘と散歩がてら近郊の山をハイキングしてきました。まだ、山は緑で花も一杯で気持ちの良い数時間でした。 Sunol Regional Wilderness  680号線から少し入ったところにある、静かでよいハイキングコースがあります。中に車で入るには、ゲートで5ドル払うと簡単な地図をくれて中に車を停めることが出来ます。  近郊に幾つかこうした、公園があって、長く歩く気になれば公園もとレールでつながっていて、いろいろ楽しめます。  アルメダクリークは今の時期は水も十分流れていて、川原で水遊びをする家族もたくさんいました。  ゲートのすぐ先を左に入ったところにビジターセンターもあっていろいろトレールの説明もしてくれますが、何回か既に歩いているので今回は立ち寄らずに直接トレールに入りました。 フラグ・ヒル・トレール  ビジターセンターの裏の小高い丘を登るトレールでこの公園の中ではお気に入りのコースです。小さな子連れでも小一時間で頂上まで登れて、途中は今の時期いろいろな花が咲き乱れています。  今回は、マクロレンズを持参しなかったので、小さな花の撮影は諦めましたが、かなりの種類の花を見かけました。  春先のこの時期は多分一年でも一番綺麗な時期だと思うのでぜひおすすめです。  山頂が近くなると、カリフォルニアではよくみられるオレンジのポピーの花、カリフォルニアポピーとかゴールドポピーと言われているみたいですが、群生しています。満開の時期は過ぎてしまったようですが、まだまだたくさん咲いていました。  登ること約40分で頂上に着きましたが、頂上は紫の花で一杯でした。この花が満開の時期に来たのは初めてですが、本当に綺麗でした。花の名前を調べているのですが今のところまだわかりません。。。 少しアップにするとこんな花です。 このあとは、フラグ・ヒル・ロードを下りて、ヘイ・フィールド・ロードを下りました。途中、ハイバレーキャンプと言われる小屋があって、そこにトイレも水もあります。キャンプもできるようです。(オートキャンプではありません)  いつもは、さらに向かいの丘にも登るのですが、その日は昼過ぎに登り始めたのでショートカットで下山しました。  ほんと

山の回想録 -剣岳(3) 八ツ峰-1

剣岳(3) 八ツ峰-1 (剣岳 八ツ峰V峰の頂上から八ツ峰上部を望む 1990年5月) 八ツ峰主稜  八ツ峰は剣岳の東面に位置する長大な尾根で、その稜線上には多数のピークを連ねてそこから派生する支稜も含めると相当数のルートが存在します。夏はVI峰の長治郎谷側のフェースが岩登りの対象になって多くのクライマーを迎えています。  反面、冬は完全に下界とは孤立された場所にあるために、登る人はあまり多くありません。春は黒部立山アルペンルートのおかげで、室堂や、黒部ダムからのアプローチが可能になるために多くのパーティが登ります。しかしながら、雪の状態によっては春でも厳しい登攀が強いられ、それなりに足並みと登山技術がそろったパーティでないと登るのは難しいルートです。 初めての冬の剣岳への挑戦  さて、最初は剣岳の近くへ、そして前回は初めて剣岳に登ったということで書いてきましたが、これが最初の冬の剣の挑戦でした。結局、その最初の挑戦は成功せずに、その後幾度となくこの八ツ峰へと通う事になりました。ある意味因縁のルートであるともいえると思います。それだけに、多くの思い出が残っているので何回かに分けて書こうかと思っています。 いざ剣へ!  所属していた山岳会はそれなりに力のある山岳会で、冬の剣岳にもいろいろなルートからの登頂を過去に成功させていました。八ツ峰はその中で数少ない登られていない尾根ルートでした。そんなわけから計画が持ち上がるのは当然の流れで、まだまだ、初心者の私も何故かメンバーとして数えられていました。  当時の私はまだ、「冬の八ツ峰」の意味がわかっていなくて、言われるがままに行くことになってしまったのでした。 入山  クリスマス前後だったと思いますが、電車で信濃大町に向かいそこからタクシーで山に入りました。春は扇沢まで通じている道はかなり手前でゲートが閉ざされ、2~3時間扇沢まで歩かなければなりませんでした。当時はまだ、関西電力のトンネル(夏のトローリーバスのルート)がまだ開放されていて、車にこそ乗せてはもらえませんが中を歩いて後立山連峰の裏側に抜けることができました。現在は確か安全上の理由やら何やらで冬季は一般には閉鎖されて中を歩くことはできないようで、剣岳の東面に入るには、後立山連峰を登って越えて入山するが、西側(富山県側)からは、剣岳を越えて入るしか手段がないので、一

山の回想録 -剣岳(2) 小窓尾根

剣岳(2) 小窓尾根 (小窓尾根 ドーム頂上より剣岳本峰を望む 1990年12月30日) 小窓尾根  小窓尾根は剣岳西面に位置する主要な尾根の一つです。冬季においても、アプローチが比較的容易な西面で、富山県警の山岳警備隊が詰めている馬場島から入山します。基本的には伊折の集落から歩くことになりますが、状態によってはもう少し奥まで車で入れることもありました。馬場島まではラッセルが無ければ2~3時間です。  小窓尾根は急峻な尾根で隣の早月尾根に比べれば短いですが、途中に、ニードル、ドーム、マッチ箱、小窓の頭などのピークを要し、ロープを使っての登攀を要求されるルートです。 初めての剣岳を登ったルート  回顧録ということで、この小窓尾根は私が始めて剣岳に登ったルートとして印象に残っています。初めて要ったのは5月でした。まだ、雪山を始めて間もない頃で、先輩に連れられて登ってしまったというのが正直な感想でした。  5月なので馬場島まで車で入れてそのまま、白萩川沿いの道をあるいて、途中ダムの取り入れ口で靴を脱いで渡渉してとても冷たかったのを今でも覚えています。そのあと、岩場をトラバースして行く部分が渋滞していたので、少し戻って赤谷尾根側の斜面を少し登って途中から再び白萩川の方に下りて取り付を目指しました。途中に雷岩と言われる大きな岩があってそのあたりから小窓尾根の側面の斜面を登って取り付きました。この年はやや雪が少なく下部は藪こぎのような感じでしたが、上に行くに連れて雪がしっかりしてきて歩くのも楽になった気がしました。尾根に出ると広い樹林の登りになって、やがて少し開けたところが1600mの台地になります。このときはさらに斜面を登って1900m地点まで行ったと思います。このあたりも広くなっていますが、白萩川側に大きな雪庇が出ているので注意が必要です。過去に同じ山岳会の人が雪庇を踏み抜いて亡くなっています。翌日は天気が悪くてテントで沈殿したのですが、今から考えれば十分行動できる天気でしたが当時はほっとしたのを覚えています。  ここより上部が尾根の核心部で、ニードルはロープを使ってトラバースして、さらにロープを使って下降しました。ドームへは木につかまりながらの急斜面の登りで頂上は広くなっていて、テントも張れます。そのあとがマッチ箱ですが、ここは通常は右側からやや巻き気味に上りました。状態

山の回想録 -剣岳(1)

(昔愛用していた、ピッケルとザック) 昔の登山道具  今年は、シャスタに登りたいという事になって、一応それなりの登山道具が必要になりました。さいわい、昔の道具が日本の実家にそのまま残っていたので、頼んでこちらに送ってもらいました。昨日その荷物が届きました。その中に、ピッケル2本とバックパックもありました。  見ていたら懐かしくなって、時間を見ながら昔の山の回想録でも書いてみようかという事になりました。 一番印象に残っている山  いろいろな山に行きましたが、中でも一番印象に残っている山と言えば、剣岳か谷川岳ということになると思います。どちらかといえば、やはり「剣」ということになるので、まずは剣岳のエピソードについて書いてみようかと思います。 山スキー  雪山に入っていくきっかけといえば、山スキーでした。登山もそれなりに行っていたし、普通のスキーもそれなりに行っていましたが、山スキーを始めたのは山もスキーも始めてしばらくしてからでした。  最初は、春の尾瀬(至仏山)にスキーに行くということになって、まずは道具を揃えて練習をしなければいけないということになり、古くなったゲレンデスキーの金具を外して山スキーの金具をつけました。当時は、ツアー用の兼用靴などもっていなくて、普通の登山靴でも使えて、かつ安いということで、ジルブレッタの一番安い金具をつけて、群馬県の赤城山のスキー場で初めて山スキーの道具でスキーをしました。もちろん登る練習もかねてシールというスキーの後ろに貼り付けて前には進みますが、後ろに戻りづらくなっている道具を使ってスキーを履いたまま登る練習もしたように思います。  山スキーの金具は踵の部分を開放して、つま先だけがスキーについている状態で歩きやすくなるようになっていますが、このスキーを使ったのぼりはコツがあって少し練習が必要でした。まあ、登りは何とかなるとして、問題は滑りでした。実は普通の登山靴でのスキーは相当に難しいものでした。いかに普段スキー靴に頼ってスキーをしていたか良くわかりました。とにかく足首も、スキーの方向も簡単には安定せず中々うまく滑れませんでした。  そんなわけで、本番の尾瀬に行く前にツアー用のブーツ(コフラックのバルガ)を買ったのでした。これで万事うまく行くと思っていたのですが、実際は尾瀬で圧雪されていない雪の斜面を滑ることが難しいのを実感する

下界は春! (2010年4月16日~18日)

すっかり春!    今週も特に遠くに出かけるわけではなく、家の周りですごした週末でした。標高の高い山はまだまだ冬の様相ですが、家の周りは色々な花で一杯ですっかり春 です。今週は家の周りで写真撮影をしてました。 花アブ?ミツバチ?  家の前の花に虫が集まっていたので、カメラを持ち出して撮影をしました。すっかり花アブと思っていてかなりの至近距離で写真を撮っていたのですが、あとで写真を投稿したら、これはミツバチの仲間ですと言われて良く見てみると、確かにアブではなくて蜂でした。  さされなくてラッキーでした。  花には、アブだけでなくミツバチやアシナガバチの仲間もたくさんいたようでした。  左の写真の花は名前を知らないのですが、こちらはよく見ると蜂が多いようでした。ご存知の方がいらっしゃいましたら教えてください。     夜はは家族で食事を終えた後の夜空を手持ちで撮影! 三日月と多分金星だと思うのですがとても綺麗でした。多少ぶれていますが。。。。星空も確実に春の星座に変わっていました。 (小さな点が月、その下に微妙に見えるのが金星、宵の明星だと思います。ブログサイズだときついかな?) でも。。。  ただ以前天候不順のようで、今週も今夜から明日はまた雨になるようです。それでも、この週末は良く晴れて予定していたイベントも順調にできて楽しい週末 でした。日曜日は、思いがけずバーベキューに招待していただいて楽しい一時を過ごすことができました。天気は不順ですが季節は確実に変わっています。 シャスタの計画も。。。 懸案のシャスタの計画もそろそろ詰めないと。。。 次の週末はどこかに出かける予定です、天気しだいですが、またラッセンかピナクルズあたりになりそうです。 (おわり)

雨の週末 (2010年4月11日)

インドアな週末 (買い物に行ったお店のカフェで。。。) 折角の予定が。。。  この週末は、あいにくの雨でした。もう4月の中旬にさしかかる時期なので例年なら天気が安定して、いい季節になるはずなのですが、今年はどうやらまだ雨がまだまだ続くらしい。。。予定では再びラッセン火山国立公園に雪遊びに出かけるはずが、天気が悪いので中止にせざるをありませんでした。  どうやら山はまた雪で数インチの新雪が積もった模様。おかげで、まだまだ雪遊びは楽しめそうです。それに、今年は水の心配も余りしなくても良いようです。去年はこの時期結構ニュースで水不足の懸念をしきりに放送していました。 そんなわけで。。。  この週末は、買い物、家の整理などなど、おかげで少しは家がすっきりしたのかもしれません。最近外に出てばかりだったので、たまにはこんな週末もいいなあと思いました。  そんな中、このあたりで配られる無料の新聞「ベイスポ」を見ていると、ニュースにシャスタで遭難の記事を妻が見つけました。記事によれば、事故は3月末の週末、ちょうど我が家もラッセン火山国立公園に出かけた週末でした。25日から登山を始めて27日に登頂、その後高度障害で、意識がなくなり、同行した人が雪洞を掘って水と食料を残して救助を求めに行った間に亡くなったようです。山は本当に怖いなあと改めて実感しました。除雪が終わってBunny Flatまで道路が開通したのが今年は4月6日午前10時との事なので、かなり下から2日かけて登った事になります。 自分の計画は。。。  自分の計画は、5月下旬から6月初旬に1泊2日で登る計画ですが、不安材料はやはり高度障害。最近は頻繁に高い山に行っているわけでも、コンスタントに激しい運動をしているわけでもないので、まず間違いなく高度障害はでるので、それがどの程度のものなのかが成否を分ける事になると思われます。体力的なことより、この高度障害と天候、雪の状態が心配です。  特に事前に順化トレーニングをできるわけでもないので、初日にゆっくり入ってキャンプ地まで行ってテント設営後に少し上に登って体を休められればと思っています。  自分の場合富士山でも高度障害の兆候が出るので、まず間違いなく3500m前後からなんらかの症状が出るのではと思っています。オートルートの時も4000m台の稜線を歩いたわけですが、そのときは徐々に高

Mt. Shasta (その2)-- 山道具 (2010年4月9日)

 先日、登山許可の話を書きましたが、積雪期、残雪期にシャスタに登るには、それなりの登山用具が必要になります。この十数年は、すっかり一線から退いて小さな子供達を連れてのハイキングに毛が生えた程度の山(丘?)歩きだったので、すっかり道具には疎くなっていました。  さて、いざシャスタに行こうとなると、道具をどうするかでいろいろ調査を始めました。それにしても、この10年来の道具の進歩は、目覚しいものがあったようで、すっかり現役の頃と比べると変わっていました。 山スキーの道具  シャスタといえば、バックカントリースキー(山スキー)のメッカでもあることもあって、まず最初に目が行ったのが山スキーの道具です。ご存知の通りゲレンデ用のスキーも今ではすっかりカービングスキーにとってかわって、昔のタイプのスキーはすっかり見かけなくなりました。しかも、ゲレンデ用でも比較的幅広のスキーが主流になりつつあって、すっかり別世界になっていました。そして、バインディングも昔愛用していたメーカーやよく目にしていたメーカはすっかり影を潜めていました。  さてさて、一番基本の靴ですが、山スキーならばツアー用のスキーブーツ(兼用靴)ですが、昔はこのジャンルは、コフラックがかなりのシェアをもっていて、自分も長年愛用してきました。しかし、いざ調べてみると、現在はプラスチック製の登山靴を含めて、供給をやめてしまったようです。業界の再編はこの世界でも例外ではなく、現在はスカルパやブラックダイアモンドなどのメーカが主流のようでした。 (トップの写真は、90年代前半に購入したコフラックのツアーエキストリームで、すでに20年選手です)  私が現役の頃は雪山用の靴である程度本格的な登攀をする人たちは殆どがプラスチックシェルの2重靴を使うのが一般的でしたが、90年代後半から、加水分解によるプラスチック部分の破損が問題になりはじめて、現在ではごく限られた用途に(高所登山など??)スカルパやアゾロといったメーカがわずかに供給している以外は、ゴアテックスと革などの素材を組み合わせたハイテクブーツが主流になりつつあるようです。まあ、既に一線から退いているので、詳しい事と何がいいのかははっきりわかりませんが。。。。 他のメーカの統廃合  あとは、ピッケルやアイゼンのメーカーとして気に入っていた「シャルレ」は現在は、ペッツルと統合したブ

Mt.Rose (2010年4月3日)

Mt.Rose(3284.5m) 敗退記 Tamarak Peak(3016m)に続く稜線からMt.Roseを望む  今週は、子供たちが友達と遊ぶ約束があるとの事で、特別に一人で山にいけるようになったので、かねてから、雪のある時期に行ってみたかったマウント・ローズに行ってみる事になりました。  前日の金曜日に天気予報を見ると、それまでは雪が降っていて、翌日の日曜日も雪になるとの予報で、土曜日は曇りとの予報でした。とりあえず行ける所までという事で、出かけて見ることにしました。  朝4時におきて家を出発、5号線から、80号線に入ってシェラネバダの山々を目指しました。 (途中の尾根に出て少し行ったところ、誰もいなくて自分のトレースのみでした) 道路状況  80号線は特に雪も凍結している所もなく順調でしたが、トラキーから267号線に入ると所々雪が出てきて、レイクタホ湖畔の28号に入ると、さらに雪がの箇所が多くなって、431号線に入ると完全な圧雪路になってチェーン規制になりました。  どうやら、予報どおり前日までは雪で、木々も冬のように雪化粧をしていました。 登山口  さて、登山口ですが、今回は、前回(11月)に登ったときの、マウント・ローズ・サミットの駐車場に停めました。山スキーのガイドブックにはマウント・ローズ・スキー場の駐車場から沢伝いに入るとあったのですが、今回スキーなしで、スノーシューズ、わかんもないので、沢筋の深い雪だと大変かなと思って、こちらを選びました。  しかし、結果的には、おそらくスキーまたはスノーシューズ(あるいはわかん)で、沢筋から入るほうがマウント・ローズに登るには正解だと思いました。まあ、今回はいずれにしても「つぼ足」だったので、サミットの駐車場でよかったと思います。 登山  駐車場で着替え、準備をすませて、午前8時20分位に駐車場を出発。  雪は、完全な新雪で、つぼ足で膝から股位のラッセルでした。最初は夏道沿いに進んで、夏道はタマラック・ピーク(3016m)の側面をトラバースするように進みますが、今回は尾根筋を忠実につめました。  尾根沿いでも久々の膝上のラッセルは辛く中々はかどりませんでした。樹林限界付近で午前11時を過ぎて、ちょっと、マウント・ローズは難しいなと思い、とりあえずタマラック・ピークを目指すことにしました。  お昼を軽く済まして、