Mt. Whitney Trail CampでのSPO2値と心拍数
テント内でのSPO2値
Mt.Whitney トレールのトレールキャンプの標高は約3600mです。富士山頂よるやや低い標高で、多くの方に高山病の症状が出る標高だといえます。
以前にもパルスオキシメーターを持参してトレールの要所で値を測りましたが、どうも測定値が安定せずに度の値が測定値なのかを決めるのにちょっと困りました。
今回は、最近睡眠時無呼吸症候群と診断されたため、普段睡眠中のSPO2値を測るようになったので、そのパルスオキシメーターを持参して、テント内でのSPO2値の変化を測定したものです。SPO2はほぼ90%を下回っており、激しく変化していることがわかります。これは、呼吸の仕方や動作(歩いたり、横になったりなど)などのちょっとした変化で大きく測定値が変動するということが改めて明らかになりました。これは、以前の測定結果でもわかっていたことですが、大体70%から90%位の間で頻繁に上下しているという事です。
大まかに言ってしまえば、起きているときはだいたい85%あたりですが、睡眠中は75%程度まで下がってしまうようです。これは起きているときは呼吸もある程度意識することでコントロールできますが、寝ているときは呼吸数は少なくなる傾向があって、余りコントロールできないからだと考えられます。ただ、その分変動幅も小さくなるようなデータになっています。眠りが浅く頻繁に目が覚めてしまったのですが、恐らく目が覚めている間は変動幅が大きくなっているのだと思います。
心拍数も横になったり、眠ったりすることで低下傾向があるのだと思います。その影響でSPO2値もやや低くなると考えられます。
高度順化していない状態では
このデータを見ると、高度順化していない状態で睡眠をとると、SPO2値は低下する傾向があるので、高山病の症状は悪化する可能性が高まる可能性が高いと推測しています。頻繁に目が覚めるのもそうした影響ではないかと推測しています。
ただ、今回初めてデータを計測して比較するデータも少ないので余り結論付ける事はできませんが、経験的にはそんな感じではないかという事です。今後さらに、データを増やしたり、一泊目、二泊目のデータを取ることでもう少し、詳しいことがわかるのではと思っています。
この状態でも明らかなことは、高度順化していない状況ではSPO2値の変化の幅は非常に大きく、その場所、状態でのSPO2値の特定は難しいというのは今回のデータからも明らかです。おそらくある程度の時間での平均値という形での比較が必要だと思います。
昨晩の自宅での睡眠中のデータ
参考までに、自宅で通常の睡眠中に計測したデータです。SPO2値も、心拍数も、3600mでのデータに比べればはるかに安定していますし、心拍数も概ね毎分60回以下で、SPO2値もほぼ、95%前後で推移しているのがわかるかと思います。
これが、1泊程度の登山では体の反応が明らかに異なって、高度の影響を受けていることがよくわかるかと思います。データを見る限り、高度順化のサインはほとんどないのではと思います。恐らく、高度順化してくると、SPO2値の変動も少なくなって、日常とどの程度の違いがあるのかは、今のところ不明ですが安定するのではないかと考えています。
それでも、心拍数の変動幅の方が少なく、短期のハイキングの指標としてはやはり扱いやすいのではないかと思います。
(つづく)
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