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登山の為のトレーニング (3) ~ 長時間運動するためには?

早朝からの行動も。。。

長時間行動?

さて、登山に必要な体力の一つとして、長時間にわたって動き続ける事は一つの要素になるかと思います。さて、どれくらいの時間運動しないといけないでしょうか?

実際問題として、早朝、場合によっては夜明け前から行動する事もあるのが登山で、そのまま夕暮れ時まで行動する事もあると思います。そうなると、10時間、12時間行動する事もありえるという事になります。そうなると結構長時間動き続けないといけない事になります。

マラソンと違う事は?

ここで、マラソンを考えてみます。フルマラソンは42kmと少しの距離と決まっています。そして、多くの場合レースには制限時間があってその時間内に走りきる必要があります。これは、交通規制や大会運営の都合などもあってある程度やむを得ない事だと思います。従って、時間内に走りきるためには、ある程度のペースで走る必要が出てきます。

一方で登山は、こうした制限は計画で変わる事になります。例えば、同じコースでも日帰り、1泊では1日に歩く時間が違うという事になります。もちろん、途中で泊まるとなると、荷物も必然的に増えますので、一概に日数を増やせば「楽になる」というわけではありませんが、1日に歩かなければいけない時間は少なくなるのは間違いありません。あとは、コースによっても違います。時間のかかるコース(場所)もあれば、短時間でいけるコース(場所)もあるわけです。従って、コースや場所を選べば、自分の体力なりの登山を楽しめるとも言えます。

という事を考えると、マラソンとは違うと言う事がおわかりいただけるかと思います。

どれくらい歩ける?

 では、皆さん、ご自分がどれくらいの時間歩けるかご存知ですか?

普段山歩きをされる方ならば、休憩を入れながらならば丸一日歩ける方が多いはずです。実際、ちょっとした山登りに行けば朝一番から夕方まで7~8時間歩いた経験がある方は多いはずです。
しかしながら、それでもばてた経験はあると思います。なかなか難しいですよね?

長時間歩き続けるための問題点

 では、長時間歩き続けるための阻害要因はなんでしょうか?
  • エネルギー不足 -いわゆる「シャリバテ」
  • 筋力不足 -上りが多い、膝が「笑う」
  • 基本的な体力不足 -これも筋力不足ですが。。。
  • オーバーペース
という所が多いのではないかと思います。では、一つ一つ見てみましょう!

エネルギー不足

 言わずと知れた事で、「腹が減っては戦はできぬ!」ということです。どちらかと言うとトレーニングで改善できる部分が少ない要因です。ただ、トレーニングによってエネルギーを効率的に使えるようにはなるようです。
マラソンなどのトレーニングやレースに関係した記事をインターネットなどで探すと見つける事ができますが、運動を続けるために必要な物はエネルギーで、これは「糖質」と「脂肪」が主なエネルギー源になっています。ただし、体内に蓄える事の出来る糖質は限りがあり、脂肪に比べると極端に少ない事が書かれています。糖質は直ぐにエネルギーに変える事ができますが、いわゆる無酸素運動に近い運動では主に糖質がエネルギー源に使われるわけです。所が、有酸素運動になると脂肪を使って運動する事になりますが、脂肪をエネルギーとして使うために糖質が必要です。従って糖質を使い切ってしまうと、脂肪をエネルギーに変える事ができなくなってしまう事になります。
これが理由でフルマラソンの場合、一部のエリート選手を除けば、途中で糖質が底をついてしまうために、途中で糖質の補給が必要になるわけです。そのため、フルマラソンでは途中の吸水所などに、水やスポーツドリンクの他にエネルギー補給のための「食べ物」もおかれる場合が殆どです。

また、レース前に糖質を体にためるために「カーボローディング」なども広く行われているようです。(個人的には効果の程はよくわかりません。)

これは、登山の場合も適用できるわけで、一般の食事とは異なり、行動中に少しづつ補給するのが望ましいとされています。そこで、登山では「行動食」と呼ばれるスナックのような物を少しづつ食べるのが一般的です。飴やクラッカー、チョコレートなどを食べる事が多いです。そんなわけで、お店を広げてお弁当と言う食べ方をする方が少ないと思います。もちろん、お弁当を食べるのが楽しみで、お昼に大休止を取ってお昼ご飯として食べる方も多いとは思いますが、糖質を少しづつ補給しながら、行動するというコンセプトは、「シャリバテ」を防ぐ意味では効果的な方法だと思います。

筋力不足

 どちらかと言えば、トレーニングで大きく改善できる要素です。特に登山では普通に現れる、「登り」や「下り」では普段はあまり使わない筋肉を使いますので、影響を受けやすいと言えます。普段余り使わない筋肉なので、長く急な上りが続いたり、逆に長く急な下りが続くと、筋肉をダメージを受けて運動継続が厳しくなると言えます。これは、平地を歩くだけは鍛えるのが難しいと言えます。

もう一つは、普段運動をしない人だと平地でも少し歩いただけでも「大変」な方もいらっしゃるかと思います。

では、どのようにトレーニングをしたら良いでしょうか?

まずは、ゆっくり平地を1時間~2時間歩き続ける事を目標にしましょう!短いハイキングでも1~2時間は歩く事が多いように思います。まずは、ゆっくり1~2時間は歩けるように普段から30分以上のウオーキングを週に2回から3回できると、最低限の体力はついてくると思います。

 その上で、登り下りに必要な筋力を付ける事になります。一番は、起伏のあるコースを選んで登り下りを歩く事で自然にその筋力を身につけるのが理想だと思います。近所にそのようなコースがなければ、歩道橋などの階段を登り降りするのも一つの方法です。それに補助的にスクワットなどで下肢の筋力を鍛えるとより効果的だと思います。

ある程度運動週間のある方は、30分から1時間くらいのジョギングができれば、より効果的です。

怪我に注意!

 普段から運動週間のある方ならばある程度のベースはありますし、怪我のリスクは低いように思えますが、怪我(故障)には充分気を使う必要があります。無理なトレーニングは怪我の元になるので、ある程度年齢が行くと、無理をしないように進める必要があると思います。

特に今まで運動週間が無い場合は、ゆっくり短い時間を歩く事から始めて、徐々に時間やアップダウンの斜度を強めて行くことが必要だと思います。また、歩く時の靴なども、クッション性良い物を選んだりしながら、進める事が大事だと思います。

まずは、ゆっくり1時間歩く事を目標にしましょう。できれば、少しアップダウンのあるコースをおしゃべりしながら、1時間歩ける体力は最低限、ハイキング、登山をするのには必要です。これを週に1~2回出来るように、できれば3回位日常的にできればいいのではないかと思います。

(つづく)






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