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エコーリンク ~ 仮想アマチュア無線!



無線機なしのアマチュア無線
 日本の場合制度上、無線機なしでのアマチュア無線というのはできないのだと思います。無線局の免許を受けるには、無線設備を準備して申請する必要があるためです。日本を離れ、自分自身のアマチュア局の免許が切れて久しいので詳しい事は判りませんが、インターネットなどの情報を見る限り、物理的に無線機が手元にないと申請ができずに、コールサインが取得できないように見受けられます。
 ところが、最近のブログで書いている通り、試験を受けて合格すると、コールサインを含んだ免許が受えばすぐにでも運用を開始できる感じです。コールサインを取るまでの費用は、試験の手数料の15ドルとその為の交通費ぐらいの物で、日本に比べれば格段に安いコストで取る事ができます。勉強も、試験問題はインターネットで公表されている問題の中からしか出題されませんし、特にテキストを買わなくてもインターネットの情報だけで充分合格できる程度の内容だと思います。

エコーリング ~ 仮想無線?
 前置きが長くなりましたが、今日の話は「エコーリンク」です。一言で言ってしまえば、インターネット経由のお話しソフト(VoIP)で、スカイプやラインなどに近い仕組みです。既存のそうしたソフトとの違いは、ユーザー登録がアマチュア無線の免許保持者しか登録できないという事と、さらにインターネットにつながったPCを無線設備をつないで、無線機からもアクセス可能という点です。イメージとしてはスカイプやグーグルボイスなどが公衆電話回線と相互接続している代わりにアマチュア無線の無線設備がインターネット上のシステムに使っているという物です。
 これは、特に新しい技術というわけではなくて、ちょうど私がアマチュア無線から離れた後に開発、導入された物の様です。インターネットを検索すると、日本語を含めて沢山の情報が出てくるので、紹介するのも今さらという感じです。最近、アマチュア無線を再開して、いろいろな人と話したり調べている中で存在を知ったわけです。ユーザーが全てアマチュア無線を楽しむ人たちという事で、交信のやり方も普通に無線機で更新するような感じですし、知らない人とでも比較的普通に話すことが出来て、イメージ的には無線機の代わりに、PCやスマートフォンが使われているだけで、個人的にはアマチュア無線その物だと思います。言ってみれば、「仮想無線」という感じです。

取りあえず試してみました!
 面白そうなので、取りあえず試してみました。詳細に関してはインターネットに沢山情報があるのでここでは簡単に触れるだけにします。インターネットのエコーリンクのサイトからソフトをダウンロードしてインストールするだけです。スマートフォンの場合AppStoreGooglePlayからダウンロードしてけられるため、話が違ってきます。まずは、「やってみたい!」と思ってから電波を出せるまでに上手くすれば数週間で電波を出すことが可能になります。時間とやる気があれば、試験はボランティアによって頻繁に行われているので、約400問強の問題を一通り見れば、1週間もあれば何とかなります。試験にパスすれば多くの場合翌週にはコールサインが割り当てられて、無線機を買インストールするだけです。ちょっとトリッキーなのが、WiFIやルーターを通してインターネットに接続している場合、PCやスマホに割り当てられるIPアドレスがパブリックのアドレスでない場合が多いと思われるので、その場合プロキシの設定をしないといけないようです。最初は、コールサイン、E-mail、パスワードなどを設定して、有効なコールサインの証明が必要な様で、日本の局の場合は無線局の免許上のコピーや写真などが必要なようですが、アメリカの場合はライセンスのソフトコピーを送るだけで短時間のうちに使えるようになりました。
 設定が終われば使える状態で、各国で使っているユーザーの数は別として世界中のアマチュア局がオンラインになっている事が分かりました。さすがに本家アメリカの数が圧倒的に多いようですが、日本にも割と多くの局が使っている様でした。カンファレンスやリピータに繋ぐと、そこで行われている会話を聞く事もできました。様子見で聞いていたら、「3」エリアの局に見つけてもらって声をかけて頂いたので短時間ですが話をすることができました。アメリカのコールサインで少々驚かれたようですが、そういう方も時々いるような感じでした。会話その物は、20数年前にやっていたアマチュア無線の会話そのもので、久々に日本のアマチュア無線の局と話をして何か懐かしく感じました。
 まだ、試してはいないのですが、アメリカのリピーターでエコーリンクに接続している物を経由すれば、トランシーバーからリピータを操作して、日本のリピーターなどに繋げば日本の局とV/UHFのハンディ機からも交信できるようなので、そのうち試してみたいと思っています。

アメリカでは無線機なしで始められる!
 私の、体験を書いてきましたが、話をもどすと、エコーリンクを使うとアメリカでは無線機なしでアマチュア無線を始められる事になります。日本では、無線局の免許を受けるためには最低1台のトランシーバーは必須の様ですが、アメリカならば試験に合格して、コールサインが割り当てられれば、その日からアマチュア無線が始められる事になります。
 これって、実はスゴイ事だと思うのです!
 アマチュア無線を子供の頃に始めた時の問題は、「お金がかかる!」という事に尽きた感じがありました。試験を受けて、免許の申請をして、無線機を買って、アンテナを設置して、無線局の免許を申請してと、何かとお金と時間がかかりました。今でも、その辺は余り変わっていないと思いますが、加えてアンテナの設置が大きな問題でもありました。特に短波帯(HF)のアンテナは大きいため、住宅密集地などでは場所やその他の制約も多くて、あきらめてアンテナが小さくてすむ、V/UHF帯での運用を強いられたり、或はハンディ機での運用ののみと言う方も多かったのではと思います。特に、海外の局と話をしようと思うと短波帯での運用ができないと難しい物があったと思います。
 ところが、エコーリンクを使えばアマチュア無線の世界を簡単に経験できます。そして、世界の人々と話すことが可能になるわけです。確かに全てのアマチュア局がエコーリンクを使っているわけではないので、限りはありますが、より身近に、手軽にこの世界が経験できるのは素晴らしいと思います。インターネットやスマートフォン、PCは現在では殆どの人が使う事がdきるものなので、特に初期投資をしなくても、アメリカならば15ドルの試験をパスするだけで始められます。
 試験は、テクニシャンクラスならば、殆ど専門的な知識が無くても取れるので試してみたら世界が広がる気がします。基本的なルールと、単位の変換やオームの法則の計算、後は少し言葉を覚える程度です。全部で35問中、26問以上の正解で合格なので、全部丸暗記でも、何とかなると思います。アメリカならば、アマゾンで数十ドルで買えるV/UHFのハンディ機でも電波を出せますし、日本よりかなり簡単に始められる遊びの様です。


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