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ガーミン fenix 3 HR ~ ランニングに使って見て

HRM-RUN



 Fenix 3 HRでの最初のランニングについてのレポートです。
 まずは、新たな機能について見て行きます。これは、私が従来使っていたForerunner 910XTと比べて新しい点を挙げています。

新機能

 心拍計は内蔵の物も使用可能ですが、ランニングのトレーニングの際は基本的に胸バンド式の心拍計を使う事にしているので今回は、オプションの「HRM-RUN」をつけてのトレーニングになりました。最近のガーミン社の上位機種は、この「HRM-RUN」と組み合わせる事で、従来モデルより多くの、ランニングダイナミクスのデータを取れるようになっています。また、ランニングケイデンス(歩数)は、従来は靴に「Foot pod」をつける必要がありましたが、最新のモデルではこの心拍計をつける事で計測できるようになっています。装着感は従来の心拍計と余り大きな違いは無いように思いますが、新しい事もあるのか若干装着感が改善された気もします。この辺はあくまで主観的な物なので個人差がある物だと思います。
 新たに計測可能になったものは:

  • Vertical Ratio
  • Vertical Oscillation
  • Ground Contact Time Balance
  • Ground Contact Time 
  •  Run Cadence (without food-pod)
  • Temperature

 などです。基本的にランニングフォームなどに関係した要素を記録できるようになっています。これらのデータがどの程度役に立つかはわかりませんが、取りあえず従来よりは多くのデータを取れるようになり、必要ならば走っている最中に確認する事も出来るようになっています。

VO2max / Lactate Threshold

 さらに、通常のランニングに際して、最大心拍数や乳酸性閾値の推定をしてくれるようになっています。私の場合、こうした数値を実際にきちんと計測をしたことが無いので、この数値の妥当性の評価は行う事はできませんが、トレーニングの効果などを見る上での客観的指標として相対値の比較をする事はある程度意味がある物だと思います。
特に従来は、クーパーテスト(12分間走)などを行う事で、最大酸素摂取量などは推定する事は可能でしたが、通常のランニングからその値を推定してくれるというのは便利だし面白いと思います。これらの機能は、Fenix 3 HRを選んだ大きな理由の一つになっています。

実際に使って見て

 この日のメニューは、「Threshold Run」でした。
 ウォーミングアップに10分間の軽いランニングの後、5分間を心拍数ゾーンのZone 45分、ゾーン2130秒を4セット、その後にクールダウンという物でした。
 このメニューは、私が現在実践中のガーミン社の無料トレーニングプランの一つ、「フルマラソン レベル1」のメニューです。このトレーニングメニュは、Garmin Connectからデバイスに転送する事が出来て、トレーニングの切り替え(開始、終了やペースの変更など)をアラームや振動で教えてくれるもので、このトレーニングプランの実践には便利な機能の一つです。もちろん、そうしたメニューを自分で設定して、デバイスに転送する事もできます。こうした機能は従来のForerunner 910XTにもあって、便利に使っていた機能の一つでした。トレーニングを通して、この通知機能は従来と変わらない事を確認しました。

GPS衛星の捕捉速度

 この新しいモデルでは、GPS衛星の捕捉速度が格段に早くなりました。従来は場合によっては56分位かかる事もありましたが、概ね12分程度でGPS機能が使用可能になります。従来はなかなか捕捉されずに、イライラした事もありましたが、それはほぼ解消されたようです。この辺は製品の紹介でも書かれており、ほぼその通りに実現されている事が確認できました。

操作性は?

 ボタンの配置や機能は全く同じではありませんが、基本的な操作方法は似ていて、特に問題はありませんでした。特にランニング用途で使う場合は余り大きな違いはありませんが、それ以外のスポーツで使う場合、詳細の設定をアクティビティのタイプで設定できるようになっていて、例えば、ジムでのCardioやハイキングなどで使う場合は便利になっています。

全体的な使用感

 従来からガーミンの製品を使っているので大きな違いはないと思います。トレーニング中に表示する情報の設定は自分の好みで設定する事ができるのも従来と同じです。基本的に走っている時は、心拍数、ペース、時間などをみるだけであとは余り走りながらは見ないのでこれらが表示できれば個人的には大きな問題ではありません。最近は老眼が酷いので、余り1画面にいろいろな情報を表示するより、大きな文字で各項目を表示した方が都合が良いので、大きなディスプレーは助かります。従来のForerunner 910XTも表示は大きかったので大きな改善はありませんが、カラーになった事と、表示の品質も改善されて見やすくなっています。
 今回は特に、位置情報や心拍数の精度に関する評価は予定していません。基本的に同じメーカの新しいモデルなので、この辺も同様、もしくは改善されていると思うからです。実際に、Garmin Connectの地図上のデータや、グラフのデータを見る限り特に大きな問題があるようには思えません。Forerunner 910XTで良く出ていた走り始めの心拍数の高い数値も出ていません。この辺は、多くのデータを蓄積することで見ていく問題だと思います。
あとは、データの記録の仕方が「Smart Tracking」が標準の設定になっていますが、「通常モード」の毎秒計測と「Ultra Track」については後日評価をしてみようと思いますが、ランニングで使用する場合は実用上「Smart Tracking」で問題はないかと思います。ただ、この「Smart Tracking」モードではデータの記録が10秒以上されない事もあるので、コーナーを曲がった場合、実際に走ったコースと計算に使われるコースが異なる可能性はあるかと思います。特にハイキングや、トレールランニングでは頻繁に曲がるようなコースが多いので距離が不正確になる可能性はあるかと思います。より正確な距離が必要な場合、毎秒記録する「通常モード」が良いと思います。

Garmin Connectのデータ

 Garmin Connectのデータ

 トレーニング終了後は、データがGarmin Connectにスマートフォン、WiFiまたはPCを介してアップロードされます。上記の新しいランニングダイナミクスの値や、グラフも表示されます。特に従来はアップロードは必ずPCを立ち上げる必要があったので、スマートフォンや、WiFi経由で自動的にアップロードされる機能は非常に便利です。また、トレーニング中の各ハートレートゾーンの時間も表示できるようになって、心拍数トレーニングがメニュー通りにできたかを確認したり、体調による違いなどを把握しやすくなっています。これらは、以前は自分でプログラムを書いてデータ処理をして確認していたので、何もせずに自動でそうした処理をやってくれるのは非常に便利です。



トレーニング中のハートレートゾーンの分布

 詳細は、今後さらにデータを増やしていかないと議論する事が難しいのでその辺はもう少し使い込んだ上で触れて行きたいと思います。
 全体としては、特に目新しい機能はありませんが、細かいところがいろいろと改善されているという印象です。基本機能で大きな違いはないのですが、スマートフォン主体の環境が一般的になった今の状況を考えると、PCベースのデバイスを使っている方は、新しいモデルにするとより便利に使えるようになるのは間違いないようです。なければ無いで何とかなる事ですが、やはりスマートフォンベースでいろいろな事が出来ると便利です。



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