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4月, 2016の投稿を表示しています

Mt. Whitney 登山を科学する (10) ~ トレーニングについて考える

Lone Pine Lake 今年も許可が取れたので、登れそうです。トレーニングにも力が入ります。 トレーニングは助けになるか? これまで、心拍数の上限値について考えてきましたが、ここでハイキングの為のトレーニングについて考えて みたいと思います。これは、人によりますが、ハイキングの為にトレーニングを行っている人もいますし、また、ハイキングの為だけではありませんが日常的に トレーニングをする人、或はハイキング自体をトレーニングあるいはダイエットの手段と考える人もいるかと思います。 いずれにしても、以前からハイキングをされている方には今までやってきたスタイルがあるかと思います。恐らく、「ショートハイキング」で、せいぜい 1 ~ 2 時間程度あるいは、半日( 4 ~ 5 時 間)のハイキングの場合はは、恐らく「ハイキングの為のトレーニング」は余り重要でないと思われます。勿論、トレーニングをした方が良いというか、いろい ろな利点はあるかと思います。しかし、必ずしも必要では無いように思います。むしろ、この程度のハイキング自体、健康やダイエットの為の運動であり得るわ けです。従って、これらの「短い」部類のハイキングの議論はここではしません。 ロングハイキング ここで、考えたいのは、 Mt. Whitney Trail の様な、比較的長いハイキングで、しかも、通常よりは高い標高の場所を歩く場合です。これは、比較的「きつめ」の運動とみなす事ができると思います。日帰りで頂上を往復する場合は当然として、仮に 1 泊で往復するにしても、恐らく 1 日は、 10 時間前後あるいは、 10 時間を越える行動をする事が必要になるわけです。単に平坦な普通の道を 10 時 間歩くだけでも、日常生活からすれば、それなりに「大変」な運動になるわけですが、ハイキングの場合、これに加えて傾斜のある場所を荷物を持って登るとい う要素が入ってくるわけです。さらに、標高が上がる事によって、一度の呼吸で取り込むことのできる酸素の量に制限がかかってくるわけです。つまり、物理的 な運動量(仕事量)は同じでも、それを限られた酸素量で行うわけで、通常の状態より酸素が不足する状態になるわけで、呼吸数や心拍数が上昇するわけです。 これは、心拍数と運動強度に相関関係がある

Alviso Marina County Park

花が綺麗でした! 先々週の金曜日から風邪を引いてしまい更新が滞ていました。 1週間早く寝たりして、何とか回復して先週末の土曜日は、子供の補習校の待ち時間にAlvis Marina County Parkに散歩に行ってきました。   昨年行って以来約1年ぶりですが、 人気も少なく1周約10マイル(16km)の散歩してきました。駐車場近辺は、バードウォッチングをする人も多くやや賑やかでしたが、暫く歩いて奥に行くと、人も殆どいない、静かな散歩が楽しめました。景色も奥の方が綺麗でした。 今回は、まだ足の怪我が完治していないため、走れないので全工程を歩いて約3時間の散歩でした。   最近、ビデオの作成に興味があって、今回はタイムラスプで雲を撮ってみました。    雲の動きが綺麗です!   さて、体も回復してきたので、今週は連載の続きも更新予定です。   先週は、Mt.Whitneyの許可の予約に週末の空きを見つけたので取りあえず予約を入れました。何とか今年も登りに行けそうです。   本日はこの辺で!    

Mt. Whitney 登山を科学する (9) ~ 上限心拍数を考える その4

頂上からの眺め! 前回は、トレーニングのデータから上限心拍数を決める事を考えましたが、もう少し簡単な方法はないのかもう少し考えたいと思います。 もう少し簡単にできないか? 取りあえず前回の方法で簡易的な LT 相当に近い心拍数を見つける事はできるかと思います。しかし、一定の心拍数や、絶対的な運動強度を維持して 1 時間ないし、 2 時間の運動と言うのは余り簡単ではありません。また、一度の計測でなく、数回やってみて、この辺と言うのを探す必要があります。そこで、もう少し簡単に見つける事ができないかを考えてみます。 簡易的な方法! これは、余り理論的な方法ではありませんが、私自身のデータでは必要十分な値を得られると考えられる方法です。これは、まず 1 週間程度、 1 時間以上の運動をします。運動強度は、実際の登山で「この辺までは辛くなっても大丈夫」という強度で運動します。つまり、自分の限界まではプッシュしない程度という事です。この運動で心拍数のデータを取ります。そうすると、その強度の運動によるトレーニング時の平均の心拍数を得る事ができます。これは、自分が共用できる運動強度での心拍数なので、その平均値を上限の心拍数を決めるのに使うという考え方です。運動は一回でもいいのですが、何回かやってみて、同じような値が出る事を確認して使う方がより確実かと思います。  昨年のMt.Whitneyハイキング直前のトレーニング記録  私の昨年のハイキング直前のトレーニング記録を紹介します。昨年はケガの影響で、直前のトレーニングでランニングすることができず。ジムでのトレーニングでMt.Whitneyに行きました。トレーニング内容が、違うので平均の心拍数にばらつきがありますが、この中で、心拍数が毎分150回を越えているものは、全てStair Climbingのトレーニングの物です。時間が1時間なので、割と早いペース(毎分70~75ステップ)で運動しています。この時の平均が概ね、毎分150回から155回程度という事です。実際はこれより高い値で、どちらかと言うと最大心拍数を基にこの時の上限値を考えましたが、結果からすると平均値を使う方が良いように思えました。 値を決める前に何点か注意してみる点があります。少なくても、

Mt. Whitney 登山を科学する (8) ~ 上限心拍数を考える その3

Mirror Lakeの上部 読者の方のMt. Whitneyの許可は如何でしょうか?時々予約サイトを除いていますが、ちらほらと空きが出ては消えているようです。今の所希望の日程ではまだ空きが出ていないので、私も今年はまだ許可が取れない状況です。 今日も引き続き心拍数ベースの登山方法について考えていきます。 上限心拍数の決め方について考える これまで、私自身の上限心拍数についてデータの解析、検討を書いてきました。 今日はもう少し一般的な上限心拍数について考えてみる事にします。このブログでは何回か触れていますが、心拍数と運動強度には相関関係があって、それに基づいてランニングの世界では心拍数を基にしたトレーニング手法が確立されていて、広く実践されています。 この心拍数トレーニングでポイントになるのが乳酸性閾値( Lactate Threshold, LT )相当の心拍数です。この値は一定ではなく、体調や他の要因である程度の範囲で変動するとされています。また、これに相当する心拍数はトレーニングによって、より高い心拍数へ改善するとされています。 登山中の上限心拍数を決めるには、この LT 相当の心拍数が基準になります。基本的に LT 以下の心拍数で運動すれば、ある程度長い時間運動が継続できるという事になります。以前にも書いていると思いますが、 LT 相当以下の心拍数ならば無限に運動できるかと言うと、運動の継続には他の要因もあるので、無限に運動の継続はできませんが、長時間の運動を続ける一つの要因である事は間違いありません。 昨日までの話で、 LT 以下の心拍数であればある程度休憩時間も減らすことができるわけで、 LT より高い心拍数で運動する場合、ある時点で基本的には休憩する必要がでてきます。 登山の場合は、全体の行動計画に基づいてこのバランスをうまくとって行動する必要がある事は前回の投稿で述べた通りです。 LT 相当の心拍数は? LT 相当の厳密な測定は、それなりの設備のあるところで行う必要があるので余り一般的ではありません。そこで、一般的に行える方法として、普段のトレーニングや以前の登山の記録などから LT 相当の心拍数を推定する方法です。あくまで推定ですが、 LT 相当の心拍数は一定ではなく、変動