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心拍数による登山のペース管理 アップデート

初夏のスイッチバック
Mt. Whitney trail


今年は、Mt. Whitneyに行けなかったので、あまり新たな情報はないのですが、最近のランニングのトレーニングから、幾つか新しい情報も得る事ができたので、今日はその辺について投稿します。

詳細に関しては、以前の登校や、心拍数を基にした登山・ハイキングのペースを決めるコンセプトを書いた本を今年の初めに出版していますので、そちらを参照してください。もう少し新たな内容がまとまってきたら、アップデートしていく予定です。

最適な心拍数は?

以前の投稿や本を読んで頂けると判ると思いますが、基本的に心拍ゾーンの「2」とか「3」あたりが、登山やハイキングおけるよいペースという事で、過去の自分のデータから結論づけています。これは、心拍ゾーンの決め方によりますが、最大心拍数、あるいは心拍数の範囲の60%~80%の範囲とかなり広い範囲になっています。実際問題としては、ゾーン3の真ん中以下位の値を目安にしていますので、60%~75%位という事になります。私の最大心拍数は概ね毎分180回で、安静時が毎分60回前後という事になると、この範囲の75%相当の心拍数は概ね毎分150回という値になります。過去の経験から、この値は私の場合かなり良い指標になっていると言えます。

最近のランニングトレーニング
さて、最近の近況ですが、カリフォルニア州北部ではNapaからSanta Rosaで大規模な火災が起きていて、その影響で空気の状態が悪くなっています。学校などでは屋外での体育の授業が中止されるなどの影響が出ています。私の方も、そうした事もあってここ2週間ぐらいは外を走るのを見合わせていました。取りあえずは、ステーションバイクなど屋内などで出来るトレーニングで体力の維持に努めていました。

以前の投稿でも書いていますが、私の場合年齢(50歳を過ぎて)少しトレーニングをさぼると、以前より体力の低下が起きやすくなってきているようです。この辺は、怪我や旅行などで、トレーニングを何回か中断した事による影響が数値から現れてきています。

今回の火災の影響で外を走るのを2週間控えた結果、ガーミンのデバイスが推定する最大酸素摂取量や、乳酸性閾値に若干の低下がみられました。

トレーニングを続けていたのですが、走るのを控えていたため、走る為の筋力の低下などから、遅いペースでも心拍数が上がりやすくなっており、ゆっくりのつもりでもすぐに心拍数が高くなりやすい状態になっています。デバイスの推定値による乳酸性閾値は概ね毎分165回前後ですが、長時間運動(少なくても1時間以上)を続けるためには心拍数をだいたい、毎分155回前後に抑える必要があります。現在、乳酸性閾値を基に心拍数を決めていて、この心拍数はゾーン2に相当します。(先ほどの心拍数のレンジから決める場合、ゾーン3になります、ちなみに最大心拍数180回を使うと、85%となりゾーン4になります)
この週末は、予定では55分間を3本の予定でしたが、都合で3時間を確保できなかったので、2本と半分の約2時間20分でした。心拍数をほぼ毎分140回台の後半から155回の範囲に収まるように走りましたが、平均のペースは8分45秒/kmと非常に遅い物でした。約2週間ぶりの長距離走でしたが、残念ながらこれが現在の私の体力です。平均の心拍数は毎分149回でした。これらの数値は、5分間の歩行の時間を含んでいますので、実際に走っている時のペースは、もう少し早いですし、心拍数の平均も若干高めになるかと思います。今回はラップを停めなかったので別々のデータはありません。

一般的な指標としては?

私の場合、概ねよい指標のペースはデータの蓄積から判っていますので余り問題はないのですが、一般的に考えた場合、少し難しいのが上に挙げた例から判るかと思います。つまり、毎分150~155回というペースは、心拍ゾーンの決め方によって、ゾーン2から4まで異なるゾーンに分類される事になります。
実際問題として、乳酸性閾値相当の心拍数がどのゾーンに入っているかが重要なポイントになってきます。ランニングデバイスの上位モデルでこの値を推定する事ができる人はまずはその値を使うのが無難です。あとはこの値からどの程度下に設定するかですが、トレーニングが不足している場合、低めになりますし、トレーニングが十分な場合は、比較的この値に近くても運動を継続する事が可能になると考えられます。私の場合、現在はトレーニングが不足していますので、6~10%程度は低めにしないと、心拍数が乳酸性閾値をすぐに越えてしまう状態です。これが、トレーニングが十分な場合、2~3%低い程度で乳酸性閾値相当以下の心拍数で運動が続けられるというのが過去のデータから判っています。

次に乳酸性閾値の値が分からない場合ですが、これもトレーニングの状況に応じて変わるといえます。大まかなガイドラインとしては、トレーニングが不足していたり、定期的なトレーニングを行っていない場合は、ゾーン2というのが無難なペースだと考えられますし、定期的にランニングなど有酸素運動のある程度長時間(週一回は1時間以上)の運動を行っている場合ゾーン3でも恐らく問題ないかと考えられます。

一般論としては、ゾーン2が比較的楽にハイキングを出来ると言えるのではと思います。なお、心拍ゾーンの決め方は、運動習慣の無い場合は、基本的に最大心拍数を基にする方が無難な気がします。いずれにしても、運動中の心拍数のデータを蓄積して自分の運動能力を把握するのが重要であることは言うまでもありません。






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